国産初ジェット旅客機は「YSX」だったかも…なぜ実現しなかったか?「YS-11」後継機

話題が絶えない三菱「スペースジェット」は日本初の国産ジェット旅客機の触れ込みですが、それまで何度か日本はトライしたことがあり、そのひとつが「YSX」です。なぜ実現しなかったのでしょうか。

アメリカにライバル出現 「YSX」とん挫の決定打は?

 アメリカの航空機メーカーで、ボーイングとライバル企業であったマグドネル・ダグラスは1995(平成7)年、同社のベストセラー機「DC-9」をベースに当時の最新技術を投入し改修を加えた、「MD-95」というモデルを発表します。

 このMD-95は、日本がボーイングと共同で開発を進めようとしていた「YSX」と同じく、2発のジェットエンジンを搭載し、航続距離も4000km弱と同程度、そして座席数も100席程度と、非常によく似た仕様でした。

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カンタスリンクのボーイング717型機(2019年7月、乗りものニュース編集部撮影)。

 一方、前年にボーイングの提案で動き出したかに見えた「YSX」計画は、それ以降、進捗が見られない状態でした。当時、中国と韓国が共同開発していた100席クラスのモデル、AE100型機に注目が集まっており、これの開発参加を巡って世界的な競合が起こっていたため、ボーイングは「YSX」計画に着手する余裕がなかったとされています。

 国内でも、日本航空機開発協会の中心企業である三菱重工が、ボンバルディアとDHC8-Q400型機の共同開発を始めるなど、「YSX」計画の停滞から、参加企業間の足並みが乱れ始めます。

 そのような状況のなか、この「YSX」計画の終焉を決定づけるできごとが起こります。ボーイングは1997(平成9)年、MD-95を製造するマグドネル・ダグラスとの合併を発表、MD-95は「ボーイング717」と名前を変え、ボーイングでも製造が続けられることになりました。

 こうして、一時は実現に大きく近づいた「YSX」ですが、最終的には、ライバル機がボーイングで作られることになったため計画はとん挫、幻のモデルとなってしまったのです。

【了】

【写真】「YSX」が実現したらコックピットはこんな感じになっていたかも

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コメント

2件のコメント

  1. YSXの写真を是非みせてください。お願いします。

  2. 国産初のジェット旅客機、YSXよりもそれ以前にYS11のエンジンをターボファンに改装したYS11-Jや、DC10をそのままスケールダウンした様なスタイルの3発機YS33というのが計画されていたんだけどなあ。

    まあ、どっちも結局は実現しなかった機体ですからね。

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