新型コロナ禍で元祖 航空博物館大ピンチ…どんな施設? クラウドファンディングも開始

館内充実の航空科学博物館 それゆえ維持には大出費のものも

 航空科学博物館の館内にはダグラスDC-8型機、ボーイング777型機、737MAX型機など数モデルのフライトシミュレーターや、ボーイング747の客室モックアップ(原寸大模型)にビジネスクラスやファーストクラスシートを設置し疑似搭乗体験ができるエリアのほか、「ジャンボ」のシミュレーターから8分の1スケール大型可動模型を動かし、壁と床をスクリーンに見立てたパノラマビジョンを用いて操縦体験ができるといった、体験型展示も充実しています。

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航空科学博物館の名物のひとつ、ボーイング747「セクション41」(2019年7月、乗りものニュース編集部撮影)。

 ところが、こういった設備を維持していくのは、大きなコストもかかるようです。航空科学博物館のスタッフは「展示物のなかには、維持するためのコストが数千万円かかるものもあります。コスト削減のためメンテナンスを先延ばししているものもあり、現在は職員ができる範囲で整備しているところです」と話します。

 もし今回のクラウドファンディングでの支援がない場合、どれくらい運営が続けられるのか、という点について、同館スタッフは「新型コロナウイルス終息の時期により入館者の回復も不透明のため、現在は予測ができない状態」としつつ、「大変危機的状況に陥っております」といいます。

 クラウドファンディングで有志から集められた資金は、博物館の運営や展示物、建物の修繕費に充てられる予定で、出資額によって返礼が受けられます。たとえば最低額の3000円の場合、有効期限のない招待券(大人・子ども共通)1枚、10万円で1年間入館フリーになる年間パスポートと博物館オリジナルグッズなど、30万円を超える出資者には、2年間分の年間パスポートやグッズなどのほか、ボーイング737MAXのフライトシミュレーターを1時間インストラクター付きで体験できる権利などが提供される予定です。

【了】

【写真】もはや実機搭乗は至難 「クラシックジャンボ」の機内

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