いまや絶対NG! 昔は吸えた飛行機内での「たばこ」 いつからダメになったのか?

「機内禁煙」 日本ではいつから定着?

 日本においては2000年ごろまで、旅客機内での喫煙は、フライトの状況などにもよりますが一般的に特に禁じられるものではありませんでした。そういった風潮があったことは座席にも見ることができ、たとえば1995(平成7)年に導入され、2020年に退役したANAウィングス(導入時はエアーニッポン)のボーイング737-500型機「スーパードルフィン」などは、座席に灰皿が設けられています。

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AIRDOの飛行機。JAL、ANAが全面禁煙後も一時的に喫煙席を設けていたことも(2019年、乗りものニュース編集部撮影)。

 そうしたなか、世界的な機内禁煙化の潮流を受け、JAL(日本航空)では1990(平成2)年に2時間以内の全路線で、1998(平成10)からはすべての国内線を全席禁煙にするなどの取り組みが見られました。これは1992(平成4)年に、ICAO(国際民間航空機関)が国際的な機内禁煙化を勧告したことも関係しています。ただ当時の日本国内線および、国際線については、全路線で禁煙というわけではありませんでした。

 その後JAL、ANAともに全面禁煙へ踏み切ったのは1999(平成11)年のことで、以降、現在のように機内でタバコを吸ってはいけないというのが一般的になりました。当時のJALの報道発表によると、多くの利用者から全席禁煙に対する強い要望があったため、としています。

 ただ、後進の航空会社には、JAL、ANAが禁煙となったあとも喫煙可とし、これをセールスポイントとしていた会社もあったようです。たとえば北海道に本拠を構えるAIRDOは、一部座席に喫煙席を設定することで搭乗率の向上を目指していました。ところが社会的な禁煙の流れに逆行していたほか、当初の期待ほど搭乗率の向上にはつながらなかったとして、2001(平成13)年にこれを撤廃、全面禁煙としています。

【了】

【写真】2020年まであった「灰皿アリ」の座席

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