インディ500で佐藤琢磨と戦った米空軍 その真意は? 自動車レースのスポンサーにつくワケ

NASCARも米空軍がスポンサー なぜ?

 では、なぜアメリカ空軍はインディ500のスポンサーになったのか、それはPRとリクルート活動のためです。アメリカ本土においてインディ500は、F-1(フォーミュラ1)に勝るとも劣らないほどの人気を博しています。そこでの広報効果は大きいものがあると考えているからとのこと。

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2020年のシーズン最終戦では、第20号車はアメリカ宇宙軍がスポンサーになったため、カラーリングも変えていた(画像:エド・カーペンター・レーシング)。

 アメリカ空軍はインディ500に限らず、NASCAR(ナスカー)などでもスポンサーにつくなどして、若者へのリクルート活動へつなげています。

 自国民に人気のあるイベントへ積極的に参加し、親近感や興味を持ってもらおうとする姿勢は、ある意味で日本の自衛隊が「ゆるキャラ」を作ったり、それに関連するイベントに参加したりするのと同じなのかもしれません。

 なお、横田基地のアメリカ第5空軍に関連した塗装が施されていた第20号車ですが、最終戦となった8月23日の決勝では、新設間もないアメリカ宇宙軍のカラーリングに改められ、「USSF」の表示や同軍のシンボルマークを付けて走っていました。

【了】

【写真】レーシングカーのオレンジの由来 X-1

Writer: 柘植優介(乗りものライター)

子供のころから乗り物全般が好きで、車やバイクはもちろんのこと、鉄道や船、飛行機、はたまたロケットにいたるまですべてを愛す。とうぜんミリタリーも大好き。一時は自転車やランニングシューズにもはまっていた。

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コメント

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1件のコメント

  1. その昔、某グランプリの鷹でF1を超えるフォーミュラ0をアメリカが主催、ソ連も参戦!!
    カギは宇宙開発!!
    なんてストーリーがあったのを思い出した。
    これはそこまで剣呑な話でなく、よかった。