元JALの「ジャンボ」 世界を救う「火消しヒーロー」へ大変身 その稀有な経歴とは
日本の航空業界を席捲した「ジャンボ」ことボーイング747。この退役後の運命は様々です。ところがそのなかでも、世界の「火のトラブル」に対処するヒーローに転身した稀有なものもありました。その経歴はどういったものなのでしょうか。
1991年から19年JALに在籍したB747-400「JA8086」
かつて日本の航空業界を席捲した「ジャンボジェット」ことボーイング747型機。JAL(日本航空)では2011(平成23)年に、ANA(全日空)では2014(平成26)年にそれぞれ退役し、いわゆる「ジャンボの時代」が終わりを告げました。
これらの航空会社から退役した「ジャンボ」は、今なお貨物機としてまだ世界の空を現役で飛んでいるもの、解体されたもの、はたまた映画のセットとして派手に壊されたもの……などなど様々です。そのなかでもひと際、大変身を遂げた「ジャンボ」があります。
JALで1991(平成3)年から2010(平成22)年まで使用されていた747-400型機のJA8086は、退役後、アメリカの航空機リースや販売を行う業者に引き取られます。2012(平成24)年、同国に本拠を置いていたエバーグリーン航空というところに籍を移し、そこで貨物型に改造されます。
ところがこのエバーグリーン航空、アメリカの航空会社のなかでもユニークなフライトを行う会社。ここから元JA8086(当時の機番はN492EV)は、大変身を遂げることになるのです。
南米の山火事に出動したときの現地での給水は消防車がやっていた。
強力なポンプがなければ最大70tにもおよぶ積載量も宝の持ち腐れ。
現地のリサーチと体制の準備が大変だろう。
もし日本で山火事が起こって、JA8086が任務に当たったら…
「懐かしい…」と涙を流して消火が早まったりして。