アイスクリームと空母パイロットの意外な関係 「命の対価」の交換レートはどのくらい?

第2次世界大戦中、アメリカ海軍の大型艦にはアイスクリーム製造機が搭載されていました。一方、駆逐艦などの小型艦には製造機のないものもありましたが、それらの乗組員は意外な方法でアイスクリームを手に入れていました。

パイロットとアイスの「交換」はどうやった?

 空母からの「甘くて冷たい救命のお礼」は面白い方法で行われました。まず駆逐艦に救助されたパイロットが空母に戻る際、空母と駆逐艦が並走し、両者のあいだには「ハイライン」と呼ばれる人員や小荷物を移送するための簡易式ロープウェイのようなものが渡されます。

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1942年5月、ミッドウェー諸島海域で駆逐艦「モナハン」が救出した「デヴァステイター」雷撃機のパイロットを空母「エンタープライズ」にハイラインで移すところ(画像:アメリカ海軍)。

 このハイラインを用いて、救助されたパイロットが人員移送用ゴンドラに乗って駆逐艦から空母に移ります。そして駆逐艦に戻されるゴンドラに、今度は銀色に輝く大きな金属製容器が載せられるのです。金属製容器のなかには、空母に戻っていったパイロットの体重分のアイスが入っており、この「甘くて冷たい救命のお礼」に駆逐艦の乗組員たちは大いに元気づけられるわけです。

 戦争の進捗にともなって、さすがのアメリカでも乳製品の不足でアイス製造が極端に縮小される状況となりましたが、それでも将兵の士気を維持するためのアイスの供給は、軍の重要事項とされていました。

【了】

【写真】米海軍史上、初めてアイスクリーム製造機を搭載した軍艦

Writer:

東京・御茶ノ水生まれ。陸・海・空すべての兵器や戦史を研究しており『PANZER』、『世界の艦船』、『ミリタリークラシックス』、『歴史群像』など軍事雑誌各誌の定期連載を持つほか著書多数。また各種軍事関連映画の公式プログラムへの執筆も数多く手掛ける。『第二次世界大戦映画DVDコレクション』総監修者。かつて観賞魚雑誌編集長や観賞魚専門学院校長も務め、その方面の著書も多数。

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コメント

3件のコメント

  1. まぁアメリカ空軍でも、基地を設置するときに最初に作るのがアイスクリームの製造所で、滑走路は一番最後と言われているしな。

  2. 陸軍だと思うのですけど、前線でも交代でステーキ食べてたと聞きましたが。

  3. 現代では駆逐艦、潜水艦も含めてほぼ全ての軍艦にアイスクリーム製造機を載せている米軍だがフレーバーの決定権は艦長にあるため、奇抜な味を好む艦長だと他の乗組員が困るので1種類はバニラにするという暗黙のルールがあるらしい。(どんだけアイスクリームが好きなんだ…)

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