新型コロナでぞくぞく退役 ボーイング777って? 実は「隠れ国産機」でギネス記録持ち

ギネス記録&日本との深い関係とは

 先述のとおり、777シリーズは非常に多くの座席数を配することができます。その客席数は、双発旅客機として世界最大を誇ったことも。また胴体の長さ73.9mは、エアバスの4発機、A340-600型機がデビューするまで世界最長でした。

 ちなみに、この後777-200、777-300の後開発された航続距離延長長胴タイプ、777-300ER(ER=エクステンデッド・レンジ)に搭載されるゼネラル・エレクトリック社製の「GE90-115B」のエンジンは、「世界でもっとも強力なターボファンエンジン」としてギネス記録に認定されています。その直径は325cmで、これは150席クラスのボーイング737型機の胴体の大きさに匹敵します。

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ANAのボーイング777-300ER型機(2020年、乗りものニュース編集部撮影)。

 なお、ボーイング777シリーズはその名のとおり、アメリカの大手航空機メーカーであるボーイング社が手掛けたものですが、実はパーツ製造の面から見ると、日本企業が大きく関与した「隠れ国産機」ともいえるのもポイントです。

 777シリーズの製造には、多くの日の丸メーカーが携わっています。割合から見ると約20%ではあるものの、胴体部分の大半が「メイドインジャパン」。前・中部胴体パネル、主脚格納部、貨物扉の製造を川崎重工が、後部胴体、尾胴、出入口ドアの製造を三菱重工が手掛けているほか、島津製作所や新明和工業なども製造に参画しています。なお、767シリーズから始まったこの「メイドインジャパン」のボーイング機は、777、その後の787シリーズにも続いており、その担当割合も徐々に増えています。

 777シリーズの進化は、まだ止まることはなく、もっと大型化した「777X」のデビューも控えています。2020年に初飛行した777Xシリーズの777-9の全長は約77m。実用化されれば現在世界最長の長さを持つ747-8を抜き去り、再び777シリーズが頂点に立つことになります。

 なお、777XはANAが2021年に導入予定でしたが、同社によると、新型コロナウイルスの影響で、これは延期になるとのことです。

【了】

【長!!】進化は止まらない! 世界最長に返り咲く予定「777X」

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コメント

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2件のコメント

  1. B777-300ERはANAのTYO発FRA行き夜行便NH203でお世話になりました。
    とはいえ前年のB787(座席2-4-2時代)から機材変更後だったので、比較して狭いことと窓際席だとトイレ行くのに二人またぐことになり難儀したのをよく覚えてます。
    LHのA340-600と機材設備等比較しても個人的に好きな機体ではなかったものの、座席配置2-4-3になってからはコロナ禍で乗れず仕舞いなのが残念です。

  2. 退役する航空機を購入するバカ政府
    今時代は787か350を選択するべきだろ