揃いも揃って都区内屈指の閑散駅ナゼ 西ケ原/上中里/尾久 NHK大河話題の北区3駅
上中里と尾久は?
上中里駅は前出の通り、駅の南北でかなりの高低差が存在しますが、京浜東北線を挟んで南北に上中里地区の住宅街が広がっています。しかし、北側の低いエリアの住宅地を歩くと、すぐにまた鉄道用地にぶつかります。というのも、新幹線の「東京新幹線車両センター」と、在来線の「尾久車両センター」というJRの広大な車両基地が2つもあるからです。
地図上で見ると、上中里駅は南北線と上野東京ラインの中州のような位置にあり、さらに現地は、崖と車両基地に囲まれています。駅前は南北どちらも、大通りから奥まったところに位置しています。
上中里地区から、尾久車両センターをくぐる200m近い地下道を抜けた先にあるのが尾久駅です。尾久は荒川区の地名ですが、駅は北区にあります。
尾久駅の北側も住宅街が広がってはいますが、駅から北へ400m強進めば都電荒川線が通っており、さらに500mほど進んだ先は隅田川です。周囲を走るバスも、王子駅、あるいは田端駅への人の流れを形成しており、尾久駅の利用エリアはやはり狭いと言わざるを得ません。
なお、2015(平成27)年に上野~東京間の新線ができ、「上野東京ライン」として東京駅や品川、横浜方面へ列車が直通するようになると、尾久駅の交通の利便性が新築マンションの広告などでも謳われるようになりました。しかし、駅の周りはそれほど開発が進んではいないようです。
冒頭で紹介した大河ドラマ館から、西ケ原駅を過ぎ、上中里駅へと下りて、さらに地下道を通って尾久駅まで歩いてみると、3駅周辺の表情は、それぞれ近いながらも全く異なることに気づくでしょう。
【了】
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