離島の足「ターボプロップ旅客機」の客室空調 実は「大型機並み」!? RACの対策を取材

RACのターボプロップ機の空気循環のスペックは? 利用時のポイント

 RACでは、JALグループの他の地域航空会社などと同様、空港スタッフやCA(客室乗務員)のマスク着用での接客をはじめ、一日のフライト終了後に、スタッフが機内消毒を実施するなどの対策をとっています。マスクを常に着用するようアナウンスがあるのも同様です。加えて、搭乗した12月の那覇発南大東行きのRAC便では、フライト時間が1時間弱のため、ドリンクサービスも中止されていました。ほかにもRACによると、機内清掃時のアルコール消毒、アルコール除菌シートの機内配備をしているといいます。

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RACのDHC8-Q400CC型機に搭乗する(2020年12月、乗りものニュース編集部撮影)。

 同社では、50席仕様のターボプロップ機、ボンバルディア(現社名デ・ハビランド・カナダ)DHC8-Q400CC(カーゴコンビ)型機を使用しています。

 RACによると、「DHC8-Q400CC型機には、大型機同様、客室における空気の再循環時にウイルスなどを取り除く効果を有している高性能フィルターが装着されています。機内の空気は、3~4分に1回循環、常時稼働しております。製造元によると、このフィルターは99.97%以上のウイルスなどを取り除くことが可能とされております」とコメント。

 ちなみに、とある航空会社の担当者は「旅客機の場合、設計基準で1席あたりの空気供給量が定められており、デ・ハビランド・カナダのDHC8-Q400もその基準に基づいている」といいます。つまり、その空気循環の性能は、ジェット旅客機とほぼ遜色ないレベルまで引き上げられているといえるでしょう。

 なお、JALと理化学研究所が実施した調査では「マスクの着用により、発生する飛沫を3分の1まで抑えられる」、そして「通常姿勢の場合は前列シートの背もたれがパーティションのような役割をしているが、リクライニングすると通常より飛沫が広範囲に拡散する」といった結果が発表されています。

 このような結果に基づくならば、旅客機のサイズの大小に関係なく「静かにマスクをつけて、座席を倒さず」というのが、最もリスクの低い搭乗方法といえそうです。

【了】

超少数派の「カーゴコンビ」! RACのターボプロップ機の機内とは…

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