東シナ海上空の超カオス航空路改善か 日中つなぐ「アカラ回廊」韓国が管制管理へ なぜ?

東シナ海上空には韓国の飛行情報区(FIR)のなかなのに、日本と中国の2国で航空管制を行う飛行ルート(コリドー)が存在します。安全性と経済性の双方から問題視されていたその部分が、このたび改善されることになりました。

管制一元化で往来する便数も増大へ

 実際、2005(平成17)年にIATAは、国連の専門機関の一つであるICAO(国際民間航空機関)に対して、安全上の懸念を正式に提起しています。これを受けICAOは、アカラ回廊の管制に関して整理刷新が必要であると認めました。

 中国と韓国の国交は1992(平成4)年に樹立されており、すでにアカラ回廊を取り巻く状況は、開設時のような複雑な政治外交情勢ではないと見込まれていたものの、いざ作業に着手すると、技術的な面と政治的な面の双方で、困難に直面することになったといいます。

 そこで2018年に改めて技術的ワーキンググループを設立し、ようやく日中韓3か国の同意も取り付け、管制の一元化に至ったとIATAは明らかにしています。

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上海を拠点にする中国東方航空のボーイング777型機。写真の機体はパンダを描いた特別塗装機(柘植優介撮影)。

 新たな協定では、日本が2021年3月25日に東西方向、すなわちアカラ回廊の管制権を、韓国の仁川ACC(エリアコントロールセンター:航空交通管制部)に引き渡す予定とのこと。また同日付けで、上海ACC発着の東西便の管制権も仁川ACCに移転されるようです。

 これにより、済州島沖の東シナ海上空の空域管制が仁川ACC単独になるため、安全性、効率性、容量の3つで向上が見込まれることから、付随して東西方向ルートの容量増大も実施される計画だといいます。

 なお、この整備は段階的に実施されるそうで、2021年7月には、往来する航空機の容量増大に対応する飛行ルートの追加などが、「2段目のステップ」として盛り込まれているとのことです。

【了】

【写真】新型コロナ過でも貨物輸送は活発 様々な中国系フレイター

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