幻のYS-11後継モデル「YS-33」 では「YS-22」は? 昭和国産旅客機開発事情を考える

「YS-22」=「C-1」かも… その理由は?

 そもそも、YS-11Jで検討された、ターボプロップ機をエンジン換装によりジェット機に発展させる案を実現するのは、至難のワザです。

 まずは、推力が増え速度も上がることから主翼の補強が必要ですし、運用高度が高くなることから与圧装置の増強も必要です。燃料消費量も異なるので、航続距離を改善するためには燃料タンクを変更せねばなりません。つまり、そっくりそのままエンジンだけ変えるYS-11Jでは、結局抜本的な改修が必要となることから、新たな機体の開発にシフトすることは自然な流れだと思います。

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航空自衛隊入間基地に所在する第402飛行隊のC-1輸送機(柘植優介撮影)。

 また、YS-33の案が出てきた時期は、のちのC-1となる「C-X」の計画が軌道に乗ったあとの1968(昭和43)年ごろからなので、年代的にも合致します。少し横道にそれますが、C-1をベースに旅客機を開発すれば、実現性があったような気もするのですが、推察するに、そこにはいろいろな思惑が渦巻いているのでしょう。

 ここまで想像も含め話を進めてしまいましたが、結局のところその事実は、冒頭でYS-11が唯一の量産国産旅客機であったと述べたとおり、「YS-33」も実現せずに終わってしまったため、もはや仮定の世界のハナシ、ということです。

 時代は下り、「ダート」エンジンを積んだYS-11も幕引きを迎えます。何ともいえないあの甲高いエンジン音が聞けなくなるのは、さみしいものです。

【了】

【YS-11よりは現代風!?】幻の「YS-33」の模型

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