海自 JMU横浜で最新鋭の掃海艦「えたじま」就役 世界最大級のFRP船

プラスチック製なのは磁気機雷が反応しないようにするため。

FRP船体なので維持しやすく長寿命

 防衛省は2021年3月16日(火)、ジャパン マリンユナイテッド(JMU)横浜事業所鶴見工場(横浜市鶴見区)にて、掃海艦「えたじま」の引渡式および自衛艦旗授与式を実施しました。

「自衛艦旗授与式」とは、造船所から防衛省へ引き渡された艦艇の艦(艇)尾に、自衛艦旗を掲揚する式典のことで、艦(艇)尾に自衛艦旗を掲揚した時点で、「自衛艦」として海上自衛隊の編成に加わります。

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新造の掃海艦「えたじま」(2021年3月16日、武若雅哉撮影)。

「えたじま」は全長67m、幅11m、深さ5.2m、基準排水量は690トンで、乗員数は約60名。ディーゼルエンジンを2基搭載し、出力は2200馬力、最大速力は約14ノットです。主要兵装として20mm遠隔管制機関砲1基、掃海装置1式を装備します。

 同艦は、あわじ型掃海艦の3番艦として建造され、2019年12月12日に進水、そのときに「えたじま」と命名されました。艦名の由来は、広島県にある「江田島」で、海上自衛隊の艦艇としては、うじしま型掃海艇の2番挺「えたじま」、はつしま型掃海艇の15番艇「えたじま」に次いで3代目となります。

 掃海艦とは、海に敷設された機雷を無害化し、海域を安全にするための船です。一般的に小型のものを掃海艇、大型のものを掃海艦と呼びます。

 あわじ型掃海艦は、とくに潜水艦を狙う深深度に敷設された機雷を排除する能力に優れています。また船体には、FRP(繊維強化プラスチック)複合材料を用いることで耐衝撃性を確保しつつ、ライフサイクルコストの低減を実現しているのも、あわじ型の特徴のひとつです。なおFRP船としては世界最大級とのことです。

【了】

【写真】「えたじま」の艦尾に掲揚された自衛艦旗

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