「大阪環状線」が誕生60周年 その歴史 「あまり環状してない」現状どう変わる?
生まれ変わった大阪環状線、今後どう変化?
2013(平成25)年からJR西日本は「大阪環状線改造プロジェクト」を始動。駅名標は黒を基調とした独自のものとしたほか、駅構内に統一デザインを導入しました。また従来の環状線用の発車メロディが駅ごとに違う「ご当地メロディ」に一新。プロジェクトの集大成として、2016(平成28)年から2019年にかけて新型車両「323系」を導入しました。
1969(昭和44)年から約48年間大阪環状線を走り続けた103系電車は2017年10月に引退。他線区からの転用で走っていた201系電車も2019年6月に引退し、現在大阪環状線を走行する列車はすべてJR発足以降の車両になっています。
さて現在、大阪の「キタ」と「ミナミ」を結ぶ新たな鉄道路線「なにわ筋線」の事業が進められています。開通すれば、JR難波駅から地下線で大阪駅(地下駅)や新大阪駅へ直結することになり、大阪府南部から両駅への所要時間は格段に短縮されます。特急「はるか」「くろしお」などの阪和線特急のほか、大和路線(関西本線)や阪和線の一般列車もなにわ筋線経由で京都方面へ直通運転が行われる可能性もあります。
大阪駅乗り入れのルートがなにわ筋線に移行しても、乗り換えが発生する京橋や鶴橋、弁天町などの周辺市街地へのアクセス路線として、大阪環状線の役割は依然重要です。郊外からの直通列車に代わって大阪環状線の「線内列車」が増える、いわば「復権」が将来あるのかもしれません。
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