「大阪環状線」が誕生60周年 その歴史 「あまり環状してない」現状どう変わる?

路線としての「大阪環状線」が誕生して、2021年4月で60周年を迎えます。大阪環状線はどのようにして生まれていまの姿になったのでしょうか。また今後、どう変化していくでしょうか。

元々は別会社の2路線だった

 大阪市内をぐるりと一周する大阪環状線。線路が環状になり、現在の路線名になってから、2021年4月25日で60年を迎えます。

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大阪環状線の323系電車(画像:写真AC)。

 歴史を紐解くと、今の環状線で旅客営業が始まったのは1895(明治28)年5月28日、大阪鉄道が天王寺~玉造間を開業したのが最初です。同年10月17日には早くも梅田(現:大阪)まで延伸開業、大阪の南北のターミナル駅同士が結ばれます。

 続いて1898(明治31)年、西成鉄道が大阪~安治川口間を開業します。

 1900(明治33)年に大阪鉄道は関西鉄道へ合併。関西鉄道はその後現在の和歌山線や紀勢本線をはじめ、関西東部の路線を多数有する大企業に成長していきます。

 その後1907(明治40)年に関西鉄道と西成鉄道は国有化され、1909(明治42)年10月にはそれぞれ保有していた路線は「城東線」「西成線」という路線名称となり、1943(昭和18)年には直通運転を開始します。

 そして1961(昭和36)年4月25日、天王寺から大阪港を結んでいた貨物線、大阪臨港線の一部を旅客化し、西九条まで線路を伸ばす形で、大阪環状線が開業します。ちなみにこの時、西九条~安治川口~桜島間は「桜島線」となっています。実際に環状運転が始まるのは、この3年後です。

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