遠さも強み? 福岡もう一つの玄関口「北九州空港」コロナ禍に存在感 なぜかセレナが鎮座
福岡県の空の玄関といえば福岡空港ですが、同県にはもうひとつ、旅客便が発着する北九州空港があります。博多に至近の福岡空港に比べてアクセス性は劣るものの、ならではの「強み」が存在します。
福岡ではできない「眠らない空港」ゆえの活用法
福岡県、そして九州地方の空の玄関口として言わずと知れた存在が、福岡空港です。2016年(平成28)年時点の年間発着回数は約17万6千回。この値は全国4位、滑走路1本の空港としては国内トップです。また羽田~福岡線は、羽田~新千歳線とならんで利用者数、発着回数とも世界有数の規模。さらに、博多駅から鉄道で2駅という、国内空港でも屈指のアクセス性の良さが強みです。
その福岡県内にはもうひとつ、定期便が発着する空港があります。福岡空港から直線距離で約60km北東にある、北九州空港です。2006(平成18)年に北九州市の海上へ設置された空港で、国内航空会社は同空港を拠点とするスターフライヤーのほか、JAL(日本航空)、FDA(フジドリームエアラインズ)が乗り入れ、羽田線や静岡線、那覇線などが発着しています。
北九州空港は、その立地ゆえに増便対応が困難になっている福岡空港の受け皿という側面もありますが、アクセス性のハンデは否めません。しかし、福岡空港より便利で優れている点も多々存在します。
最大のポイントは24時間運用に対応していることです。福岡空港の運用時間は7時から22時までですが、北九州空港はそれ以外の時間でも発着できます。そのためスターフライヤーではこれまで、午前5時半北九州発や、深夜0時35分北九州着といった、ユニークな時間帯の深夜早朝便も設定していました。
また発着時間に柔軟性があることから、貨物専用機による国際定期貨物便が九州地域で唯一就航しています。新型コロナウイルス感染拡大によって、国際貨物量は増加の兆しをみせているようで、2021年4月7日に西日本新聞が「20年度は昨年11月時点で、既に最多を更新する約7500トンに達している」と報じています。
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