新幹線と在来線 なぜ線路の幅が違うのか 英国の意志? 決定に後悔? もし同じならば
もし日本の鉄道が最初から標準軌だったら…?
もし日本の鉄道が最初から標準軌を採用していたら、在来線も新幹線のように高速走行できるようになっていたかというと、難しいところです。
新幹線は高速で安全に走行するため、カーブをゆるくし、踏切を排除するといった対策を行っています。いくら標準軌でも、カーブが急だったり踏切があったりすれば、高速走行は困難です。
山形新幹線と秋田新幹線は、1067mmの狭軌だった在来線を、新幹線と同じ1435mmの標準軌に改造し、新幹線と直通できるようにしたものです。しかし、その1435mmに改造された在来線区間において、最高速度は1067mmの路線と同じ130km/hです。
また私鉄では、近鉄や京急などが軌間1435mmの標準軌を採用していますが、速さは狭軌のJR在来線と同等になっています。
ただ、もし日本の鉄道が最初から標準軌であったなら、列車網がよりにぎやかだった可能性があります。新幹線から在来線へ直通し、東京発金沢経由大阪行き、新大阪発高松行き、出雲市行き、大分行きなどが運行されていたかもしれません。車両側の軌間を変えられるフリーゲージトレインを開発する必要もなく。
在来線と新幹線で軌間が同じなのは、直通できるのが大きなメリットです。高速走行できる新線が開業した区間はそこを走って、未開業の区間は在来線を走る、といった柔軟な運行が可能。ヨーロッパの高速鉄道はそのメリットを活用して、幅広く運行されています。
日本の鉄道が狭軌を採用したことについて、当時の民部・大蔵大輔だった大隈重信が、日本は土地が広くないので狭軌でよいと考えた、またのちに大隈がそれを後悔した、とも伝えられますが、狭軌にはコストや建設スピードなどでメリットがあったのも事実でしょう。
【了】
Writer: 恵 知仁(鉄道ライター)
鉄道を中心に、飛行機や船といった「乗りもの」全般やその旅について、取材や記事制作、写真撮影、書籍執筆などを手がける。日本の鉄道はJR線、私鉄線ともすべて乗車済み(完乗)。2級小型船舶免許所持。鉄道ライター/乗りものライター。
もし最初から1435mmだと新幹線はできずに欧州みたいな在来線の普通列車とごちゃまぜに運用されて結局本数と速度が稼げなかったじゃないかな
最初から標準軌なら、現在のTGVやICEの様な高速専用線を作れば高速運転可能でホームまで別に作る必要がありません。部分的に高速路線の敷設が可能であり、高速鉄道化は早かったと思います。
最高速の制限は制動距離から規定されています。レール幅ではありません。安全性が担保され制動距離の制限が緩ければ狭軌でも北越急行の様に160km時の走行は可能です。レール幅と最高速度を関連付ける事は間違いです。
鉄道開業当時は船で運んだ車両が狭軌だったから、そのままになったと思われます。開業当時に英国内のレール幅が違う事に気がついていた人などいたのでしょうか。
タイ国鉄のレール幅が1000mmなのはもっと可哀そうと思う。1056mmにしておけば日本から持っていってそのまま使えただろうにと思ってしまいます。
どうだろう。
標準軌なら”新幹線”そのものが存在しないか、今度は広軌の新幹線ができただろうな。
ただ広軌と言ってもストレートの距離は変わらないから、言うほど速度は変わらないし当然ダイヤの変更もなしで言うほど変わらないことになるのでは?
ただ普通の鉄道のスピードがどの程度上がるか?の話にはなるが、駅の数や踏切とか路線の形態とか言うとそれほど上がらないわけでこちらも変わらないだろうな。
フル規格への目眩ましの便法であった、幻の狭軌スーパー特急、見てみたかったですね。ほくほく線ではなく。
日本は大陸に比べて地盤が弱い面もあります。改軌したところで大した高速化にはならなかったでしょうね。新幹線と直通できないのは痛手ですが。
狭軌は今更に全くの転ばぬさきの杖だな、自動車業界ですらトレッド拡大の安定性で3ナンバー?
結局は金が絡むと誰かがピンハネするのは世の常なのでね。
早い話が謀られただけで、狭軌が故に新幹線云々は負け戦の単なる負け惜しみ。
広軌(当時の日本では標準軌を広軌と
言っていた)改軌論に全く触れてないのが、
何処を見ているやら軌字を書いているやら…
実際に実験線や広軌対応(南満州鉄道規格)で作られたトンネルもあるにね。
あとは日本の新幹線は南満州鉄道由来の規格が多く、
とにかく大きい。
在来線の建築限界が違えば、
当然乗り入れられない。