東京メトロ駅の車いす対応が進化 飛び交う電話、荒れたメモ…脱・アナログ!
朝夕の飯田橋駅で飛び交っていた電話、荒れたメモ…
今回のアプリは、現場の駅員が主体的に開発へ携わっています。東京メトロ営業部旅客課 岸本健一さんは従来の介助対応について、次のように話します。
「乗車駅と降車駅のあいだで電話連絡してからの案内だったことから、お客様をお待たせしてしまうことがあったうえ、乗車位置や列車情報の共有も、担当者どうしの紙のメモベースで、聞き違いや勘違いのリスクもありました」
コロナ前の2019年度は、多い駅で1日60件から70件ほどの介助対応があったそう。特に多いのは乗換駅や、他社との相互直通運転の中継駅だといいます。報道公開が行われた、東京メトロ3路線が交わる飯田橋駅も介助対応が多い駅のひとつだそうです。
「特に朝夕は何本もご案内対応の電話がかかり、混乱することもありました」。飯田橋駅務管区の佐藤美咲さんはこう明かします。忙しいときは特に、情報を記したメモの筆跡が荒れていて、判読しにくい場合などもあったということです。
コロナ前は介助対応の件数が増加傾向にあり、かつ東京オリンピック・パラリンピックでさらに増えると予想されたことから、それに向けた対策の一環として介助対応のデジタル化を図ったといいます。
東京メトロは近年、バリアフリーへの取り組みを強化しています。駅エレベーターの追加設置や車両とホームの段差・隙間の縮小といったハード面だけでなく、全ての駅社員がサービス介助士の資格取得を目指すなど、ソフト面も強化。一般向けアプリを通じて「バリアフリールート」などの案内もしています。
取材中、記者からは「車いす利用者は駅へ事前連絡したほうがよいのか」という質問も寄せられました。これに対し東京メトロの岸本さんは「特に事前連絡は必要ございません。介助が必要なお客様には必ずお声掛けさせていただき、安全第一でご案内します」と答えました。
【了】
なぜ列車とプラットフォームとの間の段差を温存するのか?法令?エレベータが無い通路はともかく、列車への乗降はご自身でやっていただいたらどうなのか。他社には無人駅もあるので職域確保が目的ではあるまい?
確かに日本の鉄道には段差を「ゼロ」にする発想は無さそうですね。
(段差を「縮小」した車両はありますが。)
段差無しにするには車両の高さをそろえる。
ホーム端の高さを車両に合わせて上下させる。
どちらもカット出来る人件費に見合わない金額が掛かるのでしょう。
車両の高さを正確に合わせるには空気バネによる調整のみでは厳しく、クレーン付きの保線用機械の様に油圧シリンダーで車体を支えるような装置が必要となります。
ホーム端の高さを調整するにしてもやはり油圧シリンダーなどで調整する機構が必要となります。
停車して、油圧シリンダーを伸ばして高さを調整し、ドアを開けると言う手順を踏むには東京メトロの運用では時間的に厳しいのでしょう。