ラウンドアバウト、実は東京にも多かったかも? 消えていった「ロータリー」との違い

消えたロータリー ラウンドアバウトになったロータリー 違いは?

 宮地のロータリーが撤去されたのは、交通量の増加により、ロータリー構造が交通上のボトルネックとなったためです。のちに陸橋が整備されたことからも、いかに交通量が増えていったかが伺えます。

 一方で、おもに地方を中心に、既存のロータリー交差点を現代的な意味の「ラウンドアバウト」に改良したケースもあります。

 たとえば長野県飯田市街地の「吾妻町ロータリー」は、2014(平成26)年に国がラウンドアバウトの交通ルールを定める以前から、ラウンドアバウトに関する実証実験の場となったところです。もともとは1947(昭和22)年に飯田を襲った大火から復興する際に設置されました。

 飯田市地域計画課によると、ロータリー交差点のラウンドアバウト化にあたり、中央島を取り囲む「環道」の完全な円形化や、放射道路が接続する箇所の交通流を整えるといった安全対策を行ったそうですが、最大の違いは「『環道が優先』という交通ルール」だそう。

「環道(ロータリー)へ左折で進入、環道内は一方通行、環道から左折で出る、といった点は現在と同じでしたが、以前は、手前で一時停止してから環道に進入していました」とのこと。通行ルールが明確化されたことで一時停止が不要になったといいます。

 ただ、ラウンドアバウトは「1日1万台以上の交通量だと適さない」のだとか。吾妻町ロータリーは8000台程度であるため、ラウンドアバウトとして定められる以前から、渋滞などは起こっていなかったといいます。

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東京都荒川区の宮地交差点。都内でも有数の複雑な多叉路(国土地理院の空中写真を加工)。

 ラウンドアバウトには、速度の抑制効果、信号待ちの解消、多叉路の円滑な制御、信号機がなく停電しても影響がないという災害への強さ、維持管理上の優位性など、多くのメリットが挙げられています。一方で、通常の交差点より大きな用地が必要で、前出のとおり交通量の多い場所では導入が難しいというデメリットもあるとのこと。

 東京都内でも多摩地区では、ロータリー交差点にラウンドアバウトの交通ルールが適用されたり、住宅街でラウンドアバウトが新設されたりしています。しかし、ロータリー交差点をなくしていった経緯もある23区内、特に幹線道路上での導入は難しいのかもしれません。

【了】

【写真】いまよりスッキリ? かつて東京23区内にあった「ロータリー交差点」

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コメント

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4件のコメント

  1. ラウンドアバウトは交通量の少ない田舎の広い交差点向け
    北海道とか用地も広いし良さそう
    何より横切る車がいないのに赤信号待ちしなくていいのが良い

  2. 交通量の少ない地方の道路では積極的な導入を進めてほしいですね

  3. 公道ではないですが、東京だと府中の多磨霊園の中にはラウンドアバウトがいくつもあります。

  4. 東京で明治通りという括りなら
    池袋の六ツ又ロータリー(六ツ又陸橋)を紹介するほうが先でしょう