日本車のドア閉め音も“ドスン” いい音がするようになってきたワケ

ドアの「いい開閉音」の秘密

 N-BOXにはドア裏だけでなく、天井やフェンダー裏、ダッシュボード内部に至るまで防音材がふんだんに使われているほか、床のカーペットも防音材と一体成型。さらにはボディーの隙間を塞ぐといった工夫で、車室内の静粛性を高めています。

 ドアの開閉音を改善するために、特段何かをしたわけではないものの、走行中の共振音をなくしたり、車内の気密性を高めたりすることで、ドアの開閉音も変わってくるのだそう。車内全体の環境がドアの開閉音にも影響しているわけです。

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N-BOXの吸音材の数々(画像:ホンダ)。

 この点はマツダも同様のことを指摘しました。そもそも、耳に届く音は、物体が直に発するものだけでなく、クルマの各部へ反射して聞こえているものも多いといいます。ドアの開閉音ひとつとっても、様々な反響音によって構成される複合的な音であるといえるでしょう。

 衝突安全基準などから、日本車のドアも確かに重くはなっているといいます。しかし、やはり「重ければ開閉音がよくなるというわけではない」のだそうです。

【了】
※誤字を修正しました(6月8日11時03分)。

【重いドアの見本のようなクルマたち】

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コメント

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6件のコメント

  1. そんな音を無くしてほしい。車のドアの開閉音と振動は近所迷惑以外のなにものでもない。

    • 感性がないなぁ。

    • 感性があればちゃんと近づけてからドア閉めるでしょうし、聴覚優位の人間にとって、配慮のないドアバン騒音は迷惑でしかないです(音の質を良くすることは否定しません)。

  2. 文中に、『車内の機密性を高めたりすることで』とあるけれど、
    機密性でなく気密性ではないかな?。

    • ご指摘ありがとうございます。修正しました。

  3. >車内の機密性を高めたりすることで、ドアの開閉音も変わってくるのだそう。

    「車内の気密性」という観点では、高速走行時の内外気圧差による吸い出し現象を抑制する必要があるのだが、その対策として日本車は窓枠を内側に倒した設計を採用したためウェザーストリップをつぶさねば扉が閉まらず、それが欧州車との音の違いに表れる。

    と、福野礼一郎『クルマはかくして作られる』でウェザーストリップ工場の方が述べておられる。