AIが乗降予約にあわせて運行ルートを計算 茨城・日立で「AIデマンド配車」始まる【Merkmal】

肝は「利用者と車両の移動のバランス最適化」

 この「ダイナミックルーティング」のアルゴリズムはVia Mobility Japanが提供。同社担当者は「仮想バス停までの利用者の移動と、車両の移動効率のバランス最適化」が肝という。AIは、バス停まで歩いてもらう距離をなるべく短くしつつ、車両も遠回りにならず、乗車人数も定員を超えないように、などといった条件を踏まえてバスのルートを導き出す。

 Via Mobility Japanによると、長野県茅野市で2020年12月から2021年5月にかけて行った乗合オンデマンドタクシーの実証運行では、待ち時間が平均9分、アプリ利用率は80%だったという。

 今回の取り組みでは、日立市は各種調整や市政策への反映、茨城交通は「ひたち圏域新モビリティー協議会」の運営や利用者への告知、電鉄タクシーは運行業務、みちのりHDは計画策定、アプリの仕様設計などをそれぞれ担う。

 Hitachi MaaSは、AIデマンドサービスに加え、高速バスや自動運転の「ひたちBRT」、企画きっぷの検索・予約・決済なども可能。AIデマンドサービスが地域交通の一つとして認知され、地域の移動が一つのアプリで済むように設計されている。

 今回の取り組みを通じて、地域の公共交通を補完する末端交通として、AIデマンドサービスの可能性を検討するとともに、新たな利用者数の発掘を目指すとしている。

【了】

提供:Merkmal
「Merkmal(メルクマール)」とは……「交通・運輸・モビリティ産業で働く人やこの業界へ進出したい人が、明日に役立つ気づきを得られるニュースサイト」として発足しました。MaaS、CASE、環境への対応、自動運転技術など、変革著しい交通・運輸・モビリティ産業にまつわる最新ビジネス情報を独自の視点で発信しています。

【図】AIデマンドサービスの配車イメージ

Writer: Merkmal編集部

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コメント

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1件のコメント

  1. 普通二種免許でも乗れる車両なら、乗務員の人手不足も少しは緩和されるかも?