横須賀~北九州の東京九州フェリーに乗った 洋上BBQは新感覚! 船内使い倒しの21時間

客室はどうなっている?

 客室は、同系列である新日本海フェリーや関係の深いオーシャン東九などの近年の新造船と似たカジュアルな作りで、肩ひじ張らずにゆったり過ごすことができます。

 今回利用したツーリストSは、グレードでいえば下から2番目、最もリーズナブルな個室です。少し前の世代のフェリーだと、高級な部屋でもコンセント事情が今ひとつな場合もありますが、東京九州フェリーでは、ルームチャージ制のツーリストSならコンセントが3口(1口はUSB)、かつデスクも枕元近くにあり、近年のビジネスホテルやコワーキングスペースの時流に乗った作りとなっています。なお、プライベート空間が確保されたベッド一つの最安グレードであるツーリストAも、少し高い場所にコンセントがあります。

●食事

 5階のレストラン横、オープンデッキで昼間に開催されるバーベキューに、人気が集中していました。太平洋を眺めながら肉・野菜・ビールをガツガツいただく体験は、なかなか味わえるものではありません。また潮風が常時吹き抜けるため、目の前で肉を焼いているのにまったく煙たくないのが不思議な感覚です。

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昼食時に提供されるバーベキュー1人前(宮武和多哉撮影)。

 レストランの食事は神奈川県や九州のご当地メニューが多く、チキン南蛮はザクっと香ばしく、しらすとマグロの丼は脂が乗り、何より海の上なのに白飯が美味しいのは意外でした。同系列の新日本海フェリーでは目ぼしいご当地メニューが新潟のタレカツ丼などに留まっていたため、かなり頑張ったのではないでしょうか。なお食堂で一緒になったトラックドライバーの方も、「最近は経費で(食事代が)出るから」と嬉しそうに食事を楽しんでいました。

 ただ、オーシャン東九フェリーや津軽海峡フェリーなどに見られるオートレストラン(自動販売機での軽食販売)やゲームセンターにも、捨てがたい魅力があります。

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