横浜だけじゃない 都市交通ロープウェー「スカイシャトル」 全国唯一、空から都県越え!

上空から色々見られた濃い5分間

 内部は中央に4人掛けのシートが背中合わせで設けられており、定員は8名。イタリア「LEITNER」製で、業務提携先である樫山工業が設計施工しています。

 駅を出ると自動的にドアが閉まり、眼下にはさっそく園内の景色が広がり始めました。真横にはジェットコースター「バンデット」が迫り、入園料を払わずに園内に入ってしまったような不思議な感覚が味わえます。続いて見えてきたのは……神殿でしょうか、あまりにも唐突過ぎて脳内にハテナが浮かんだものの、あとで調べてみると植物園「HANA・BIYORI」内の釈迦如来殿でした。内部には仏教の開祖「釈迦」のお骨と髪の毛が安置されているとのことですが、果たして高いところから見下ろしてしまってよかったのでしょうか。

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ロープウェー「スカイシャトル」からの景色(2021年6月27日、蜂谷あす美撮影)。

 やがて右手には読売ジャイアンツの練習場であり、二軍の本拠地でもある「読売ジャイアンツ球場」が見えてきました。球場内では試合が行われ、スコアボードから三軍と栃木県足利市のクラブチーム「全足利クラブ」の対戦とわかりました。わずかな時間ではあるものの、ロープウェーの運賃のみで試合観戦ができてしまいました。

 最後は坂道を転がるようにして高度を一気に下げていき、眼前の住宅街を俯瞰しているうちに京王口ステイションへ到着。乗車から下車までの片道は5分ちょっとでしたが、様々な景色が楽しめたことから、もっと長いように感じました。

 京王よみうりランド駅からよみうりランド正面入園口までのアクセス手段としては小田急バスもあります。行きと帰りで行程を変えるのもおもしろそうです。

 なお、スカイシャトルはよみうりランドに入園せずとも利用できるのですが、実際に経験してみると「遊園地でも遊んでおきたかったな」と後悔が残りました。

【了】

【スカイシャトルが鉄道である証拠も】空中からの写真など

Writer: 蜂谷あす美(旅の文筆家)

1988年、福井県出身。慶應義塾大学商学部卒業。出版社勤務を経て現在に至る。2015年1月にJR全線完乗。鉄道と旅と牛乳を中心とした随筆、紀行文で活躍。神奈川県在住。

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コメント

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1件のコメント

  1. よみうりランド内にはかつて環状のモノレール路線(単線)もあり、当時の地方鉄道の免許も受けていた時期もあったのですけどもね。