県警も注意喚起「茨城ダッシュ」とは 誉められたものではない各地の「ご当地ルール」
「先に右折」実は公式でOKな場合も
先に右折することがどう危険かは想像に難くありませんが、そのようなご当地ルールは、あくまで一部の人どうしでしか共有されていないことが一番の問題点でしょう。対向車は、危険なドライバーがまさかそのような運転をするとは思っていないのです。また、強引に右折した先に横断歩道があれば、そこで歩行者が危険にさらされることも考えられます。
ただし、こうした「先に右折」が公式のルールとなっている箇所もあります。東京都など、特に道幅が狭く右折レーンを設けられない交差点では、特殊な信号制御により先に右折車を進行させるケースがあるのです。
「先発時差式」「矢印先出し式」などと呼ばれる信号機で、通常は信号サイクルの最後に表示される右折矢印が、最初に表示されるものです。この際、当然ながら対向車側は赤信号であり、右折した先の歩行者用信号機も赤。こうすることで、車列の先頭にいる右折車が、直進や左折する後続車をせき止めずに済み、より円滑な交通が実現できます。
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右折車線の無い交差点で天城ダッシュが観察されるとしたら「先だし型の時差式信号」を導入する必要があるのにそうしていないせい、つまり信号管理者の落ち度ということか。