「そのバギー売って!」アメリカの若者熱狂「デューンバギー」とは 今も新車で遊べる!

1960年代半ばから1970年代初頭にかけて、あらゆるメディアで大人気を博したカリフォルニア生まれの「デューンバギー」。プラモデルなどでもおなじみになったスタイルのクルマ、その生みの親は、“類似品”とも戦うことになりました。

クルマ本来の原始的な悦び

 かくしてメイヤーズ・マンクスは大ヒットし、その熱狂的な人気は1964(昭和39)年から1970(昭和45)年頃まで続き、同社の記録によれば約7000台分のボディが製造されたと伝えられています。

 ただ、ブルースにとって不幸だったのは、ボディデザインの特許を取らなかったことでした。そのため多くの安価なコピー品が出現するに至り、それらとの戦いで疲弊するなか、同社は1971(昭和46)年にその幕をおろしました。

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メイヤーズ・マンクスのエンブレム。尻尾のない猫として知られるマンクス・キャットが剣(つるぎ)をかかげた洒落たデザイン(山田剛久撮影)。

 メイヤーズ・マンクスの魅力は素性の良いビートルのシャシーとエンジンを使いながら、ホイールベースを短縮することでさらに軽快なドライブが楽しめるようになっていたこと、そして何と言っても愛嬌のある小さなボディとオープンエアの悦楽。ただ普通に走るだけで自然と触れ合うことができ、小さな「冒険」を味わえるのです。天候に左右されますが、デートカーとしても最高のはず。

 メイヤーズ・マンクスのキャッチフレーズに「Smiles for Miles(1マイル走るごとに笑顔が増える)」というのがありますが、まさにクルマ本来の原始的な悦びにあふれ、乗り手をささやかな冒険に駆り立てる、そんな特別な乗り物だったと言えるでしょう。

 なお、ブルースは2002(平成14)年に会社を再興、近年は1960年代のクラシックなマンクスを再生産していましたが、2020年12月に同社を売却、2021年2月に94歳で天寿をまっとうしました。

 新たなメイヤーズ・マンクス社の代表は、ポルシェ、VW、アウディ、クライスラー、フォードなどで活躍したデザイナー、フリーマン・トーマス氏。メイヤーズ・マンクス社はトーマス氏の指揮のもと、クラシック・マンクスの製造販売を継続しています。よって、その気になれば、2021年現在でも新車のメイヤーズ・マンクスで冒険に繰り出すことができるのです。

【了】

【写真】「ビートル」譲りの空冷エンジンのアップほか

Writer:

雑誌やWEBの記事を書いたり編集したり。趣味はオープンカーで田舎道を走ること。モータースポーツの歴史や欧米のモーターカルチャーが好き。

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コメント

2件のコメント

  1. 「バギー」とは軽装四輪車とか二輪馬車の事を言うのであって「虫」とは無関係だと思いますよww

    • コメント有難うございます! ご指摘の通り、元来「Buggy」は、ある種の車輌形態をさす単語ではありますね!それではその語源に遡るとなぜ、それらはなぜBuggyと名付けられたのでしょう? 私はその語源は「虫」だと考えています。また一方で、今回のテーマだったDune Buggyについていえば、このカテゴリ成立の背景にVWビートルの存在が不可欠であったことは間違いありません。そしてVWビートルはそのボディ形状から、米国では早くからBug(虫)と呼ばれていました。従いまして、あくまで私見ですが、Dune BuggyにおけるBuggyという単語の意味が「虫とは無関係」とは到底考えられないのであります。なるほど、このような考えもあるのだぁ程度に、ご理解を賜れば幸いでございます。

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