「東京の長いトンネルを抜けると神奈川であった」37kmもの長大トンネル どう掘るの?
複数の場所から「巨大ドリル」が発進
線路の保守管理や換気、異常時対応のため、地下を行く第一首都圏トンネルの途中には、地上とつながる立坑(非常口)が複数、掘られます。
この複数の立坑をまず掘って、それぞれの「底」から、巨大ドリルのようなもの(シールドマシン)を水平方向に発進させます。このように、同時並行的に各立坑から掘削することで、比較的短い時間で長大な地下トンネルを完成させていくのです。
このたび完成した東百合丘非常口も、このシールドマシンが発進する拠点のひとつ。その立坑の完成により、第一首都圏トンネルの完成へもまた1歩、近づいたことになります。
なお第一首都圏トンネルではこのほか、北品川非常口、梶ヶ谷非常口、小野路非常口からシールドマシンが発進します。
ちなみに東百合丘非常口の深さは、およそ94mもあります。その深さ94mの地点に、超電導リニアモーターカーが500km/hで走る線路が設けられるのです。
【了】
Writer: 恵 知仁(鉄道ライター)
鉄道を中心に、飛行機や船といった「乗りもの」全般やその旅について、取材や記事制作、写真撮影、書籍執筆などを手がける。日本の鉄道はJR線、私鉄線ともすべて乗車済み(完乗)。2級小型船舶免許所持。鉄道ライター/乗りものライター。
新幹線の3倍も電力を消費するようなものの計画を今さら進めていいのですか?
いいと思います。交通が便利になるのは当然に良いことであり、加えて経済の立て直しを真っ先にすべき状況で電力消費量を云々するのは木を見て森を見ずな振る舞いではないでしょうか。
そもそも、今さら進めていいのですか?という問いかけ自体がこうも工事が進んでいる状況に対して今更なうえ、その問いかけを投げかける相手はここではありません。