「JR東日本の駅そば店といえば」にしたい ブランド乱立は歴史の象徴 いま統一化を図る理由
ブランド統一を進める“いまっぽい”理由とは?
――時代の変化というと?
各駅でメニューがバラバラだと、どこの業者から仕入れて、どんなメニューを提供しているのか把握できません。こうしたことが、食材アレルギーへの配慮に直結してくるのです。
――昭和の時代に比べて、より厳格な店舗管理が求められているのですね。
食材だけではありません。もともと立ち食いそばなので、“早い・安い”の一方、女性には入りづらい雰囲気がありました。近年は「立食でギュウギュウに詰め込まれて食べるのはイヤ」「イスがほしいし、荷物置きもあったほうがいい」とったニーズが強くなっています。こうした配慮も独自店舗が乱立していると対処しづらいのです。
2000年代初めころからは、立ち食いそば店でも“生そば化”の流れが出てきます。そうした時代変化を背景に生まれたのが、「いろり庵きらく(以下「きらく」)でした。もともと「いろり庵」というそば居酒屋があり、ここはオーダーが入ってから生麺を茹でるスタイルでした。テーブルサービスのレストランなので、価格設定も高めです。その経験をもとに、それよりも“少し気楽なバージョン”にしたのが「きらく」で、従来型の駅そばのスタイルと、本格的なそば屋との中間というイメージで展開しています。
――そのほかに「きらく」にはどんな特徴がありますか?
トッピングのかき揚げは、店内で揚げた自家製です。従来型の茹でそば店では、店内で揚げる調理スペースが確保できず、自社工場で揚げたものを各店に輸送するしかありませんでした。揚げ物については、調理のコンテストを社内で開催し、一定の評価を得ると「かき揚げマイスター」の称号が与えられる制度もあります。テクニックを“見える化”し、「マイスター」にそのスタンダードを伝え広める役割を担ってもらっています。
きらくって、生蕎麦なんですね。
びっくり!
西日本住民なので全然知らないけど「味災」こと「あじさい」ってどこ行ったん?