ロッキード=「トライスター」ではない? 妙な形の爆売れ機「コンステレーション」

かつて民間航空機メーカーの一大勢力だった米・ロッキード社の旅客機といえば、ANAも採用した「トライスター」が知られますが、ベストセラーは別にあります。日本人には馴染みのないものの、“ロッキードらしさ”溢れた機種でした。

「コンステレーション」、どんな旅客機だったのか?

 さて、ロッキードらしい個性的なルックスが特徴の「コンステレーション」、その中身を見ていきましょう。

「コンステレーション」は、デビュー当時世界最高水準の航続距離(約5600 km)と飛行高度の高さ(約7300m)がうたわれていました。客室には現代の旅客機では一般的な「与圧装置(空気の薄い上空で、客室内の気圧を高めることにより、擬似的に地上に近い環境にし居住性を高める)」を搭載しています。同機の巡航スピードは時速350マイル(時速約560km)。これは、DC-4以上、DC-6B以下といったところです。

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JALのDC-6B。「コンステレーション」のライバル機だった(画像:JAL)。

 いくつかの派生型が開発された「コンステレーション」は、1950年代までに850機近くが製造されました。もっとも製造機数が多かったのは、L-1049「スーパー・コンステレーション」で、500機以上が製造されています。このタイプは1951(昭和26)年初飛行で、胴体と主翼が延長され、キャパシティの向上が図られています。製造元のロッキード・マーティン社は「スーパー・コンステレーション」の客室について当時、「エアコン、リクライニングシート、追加の洗面所など、前代未聞の洗練された機能を誇った」としていました。

 このように世界ではメジャーな旅客機のひとつだった「コンステレーション」ですが、日本で当時その姿を見られる機会は、それほど多くありませんでした。というのも、JAL(日本航空)、ANA(全日空)ともに、他社製の旅客機を使用していたためで、同機のスタイリッシュな姿を拝むことができるのは海外の航空会社からの乗り入れに限られていました。

 そのなかで、エール・フランスが運航していた東京~パリ便は、「コンステレーション」で運航されており、かつJALとの共同運航便でした。機体に小さな鶴丸マークが取り付けられていたことを記憶しています。

 2021年現在、民間用の「コンステレーション」は役目を終えていますが、アメリカ国内に、まだ何機も同機が保管されているそう。なかには、今でも飛行可能な機体もあるそうで、現在も残る根強い人気には驚かされます。

 ちなみに「コンステレーション」は、いまはなき谷津遊園(千葉県習志野市)の券売所前に安置されていたことがあります。筆者の記憶では、確かレストランとして運用されていたような……。機内で食事しておけば、と少し悔いが残ります。

【了】

【…やじろべえ?】明らか異質な「コンステレーション」全景&客室図など

Writer:

成田空港隣の航空科学博物館元学芸員。日本初の「航空関係専門学芸員」として同館の開設準備を主導したほか、「アンリ・ファルマン複葉機」の制作も参加。同館の設立財団理事長が開講した日本大学 航空宇宙工学科卒で、航空ジャーナリスト協会の在籍歴もある。

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コメント

3件のコメント

  1. これスーパーコニーって愛称じゃなかった?

  2. 妙な形という感性に鼻白ぐ。流麗で流れるようなラインの、最も美しいスタイルの飛行機だと思い、オールドプレーンの中で一番好きな機体。

  3. ちょっと猫背なところもかっこいいC-121

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