自動車税「速やかに見直しを」初めて明文化された都の大転換案 背景にある危機感

新たな課税基準は?

 では、新しい課税基準とは、どのようなものになるでしょうか。

 答申では、国土交通省の自動車燃費一覧において、燃費だけでなく1km走行あたりのCO2排出量も車種ごとに明示されていることから、課税システムの構築も可能ではないか、としています。

 また、道路に影響を与える「車体重量」を課税指標とした場合は、「将来新たな動力源を用いた自動車が登場した場合にも対応できることや、課税指標が共通するという観点からもシンプルで分かりやすい」とのこと。

 一方で、「走行距離」を指標とした場合は、公平制こそ担保されるものの、地方在住者や事業者ほど税が重くなりやすいなど、いくつもの課題を含有するといいます。

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都税制調査会が提示した自動車税見直しイメージ。CO2排出量基準の早期導入を求めている(画像:東京都税制調査会)。

 答申では自動車関連税の見直しを、「脱炭素社会実現に向けた取組は、一刻の猶予も許されない時期に来ていることから、速やかに導入を検討すべきである」としています。

「法律改正も伴うため、1年や2年といったレベルの話ではないと思われますが、都知事も都内で新車販売される乗用車を2030年までに『ガソリン車ゼロ』とする方針を表明しており、答申もこれを見据えています」(東京都税制調査会)

【了】
※一部修正しました(10月29日11時10分)。

【今後の主流に?】自動車税への「CO2排出量基準」導入 各国の動きを画像で見る

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コメント

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7件のコメント

  1. 電気自動車のシェアが今後上昇するからには今までの ガソリン税=道路整備財源 という考え方から卒業することの必要性は喫緊の課題ですね

  2. 単純にガソリンや軽油に課税すれば好いだけでは?重くて燃費の悪いクルマはそれだけ燃料を使うわけなのである意味公平かと。
    電気自動車はチャージした電力量で課税すれば良いんだけど、こちらは技術的に難しいので、走行距離に合わせて課税するしかないかも。

  3. 道路会計が無くされてだいぶ経ちますが、道路の新設は絞る方向ですよね。

  4. 道路特定財源に戻せばok

  5. 酒税法の様に、工夫したとしても、新たな税をかけて税収減を防ごうとする行政。
    そもそも、そのやり方では新たな技術の製造や開発の意欲を削ぐので、国民、強いては国の為にならない。
     新たな価値観を作った側には、それ相応の手厚さを与えないと、海外に逃げて、逃げた所で発展するから、日本は後進国と呼ばれるようになる。

    囲い込めば、網の隙間から魚は逃げるのよ。

     税収が減るなら、人員削減やそれこそスマート化すれば良いのですよ。

    これからの時代、公務員にもリストラ制度や早期退職制度を取り入れないと、老人達が役職を取り合って、若手が冷ややかな目で見ながら、意欲を無くしていくでしょう。

  6. 税金安くしろ的な話かと思ったらどうやってぶんどるかの話かよ。やだやだ、そんなんだから誰も車買わなくなるんだよ。

  7. 馬力で課税したらええ。
    ひ弱な車に、金持ちは乗らんやろ。
    電気自動車が増えてくるなら、走行距離が環境に負荷を与えるってことも減るだろうし。
    移動する喜びに税という縛りをかけると大変なことになるわ。