「コンコルド」はなぜ超長い脚を持つ“怪鳥”に?超音速旅客機が似た形になるワケ

かつて実用化された「コンコルド」をはじめ、開発が持ち上がっているものに至るまで、超音速旅客機は、脚が長く、腰高なデザインが特徴です。「怪鳥」とも呼ばれるフォルムには、超ハイスピード巡航ゆえの理由があります。

なぜ腰高にしなければいけないほど機首上げなのか

 超音速飛行のために大切なポイントは、翼の形状(平面形)です。

 超音速飛行では、亜音速(音速に届かない程度の速度)で飛ぶ旅客機で一般的な後退翼より、両翼で平面的な三角形を描くような「デルタ翼」が有利とされています。この翼型は高速飛行時、空力的に抵抗が少なく安定感もあるほか、強度も確保できることから、昨今の新しい超音速旅客機でもスタンダードです。その一方でデルタ翼は、離陸や着陸などの低速飛行時、空力性能上、機首を大きく上向きにしないと、飛行に必要な空気の力を十分に発生させることができず、安全な飛行が難しくなってしまうのです。

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ユナイテッド航空仕様の「オーバーチュア」のイメージ(画像:Boom Technology)。

 なお、腰高となっている部分でも、超音速旅客機のルックスには多くの共通点があります。

 超音速旅客機では機体全体の空気抵抗の関係から、デルタ翼の下にエンジンを搭載している場合が多いです。また、デルタ翼の場合には、主翼後部の動翼「エレボン」が垂直方向の安定を図る水平尾翼の役割も果たします。そのため超音速旅客機では水平尾翼がないのが一般的です。このほか、機首と同様に空気抵抗の観点から、テイルコーンも尖がっていることが多いです。

 さて、筆者(種山雅夫、元航空科学博物館展示部長 学芸員)は関西空港開港2日目に「コンコルド」の離着陸を見たのが自慢です。離陸時の轟音と振動には胸躍らされました。

 新世代の超音速旅客機は、環境性能の良さもアピールポイントのひとつとしていますが、実際に飛ぶのか、飛んだときにどう空港側がオペレーションするのかが楽しみです。ちなみに、英・ヒースローや仏・シャルル・ド・ゴール、米・JFK空港ではコンコルド専用のスポット(駐機場)を使用し、それ以外の空港では「沖留め」が多かったようです。ウワサでは、着陸することのなかった成田空港にも、「コンコルド」に対応可能なスポットがあったとか、なかったとか。

【了】

「コンコルド」の長すぎる脚、近くまで迫ってみた!(写真レポ)

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