大江戸線 静かになります「操舵台車」試験導入でカーブの「キィィィ」抑制へ
試験走行ののち、営業運転へ投入される予定です。
車軸をレールに沿うよう自動回転
東京都交通局は2022年2月15日(火)、「東京都交通局経営計画2022(案)」を発表。その中で、2024年度を目標に大江戸線の車両に「操舵台車」を試験導入すると発表しました。
これは、車両がカーブを通過する時に、車輪がレールを擦るなどして騒音を発するのを防止するためのものです。車軸をカーブにあわせてレールの方向へ回転させることで、摩擦の軽減を図ります。大江戸線では全線でカーブが多く、トンネルの断面も狭いことから、この種の騒音が特に激しい路線のひとつとなっていました。
今回導入が予定される「操舵台車」は、仙台市地下鉄東西線の車両をベースに改良を加えたもので、台車の回転力を車軸に伝えて同じく回転させる仕組みです。同様の機構は東京メトロ銀座線・丸ノ内線などでも採用されていますが、回転力を伝える構造はまた異なったものとなります。
交通局では、昨年から夜間の試験走行を実施。台車1つに2本ある車軸のうち、両方にこの機構を採用するか、片方だけで十分なのかなどを含め、営業運転に向けて検討を進めているとのことです。単純に導入軸数を2倍にすれば騒音が半分になるわけではなく、保守管理やコスト面なども加味し、最終的な構造を決定したいとしています。
大江戸線ではこれまでも騒音対策として、ブレーキを電気式主体にすることで減速時の車輪摩擦を軽減するなど、取り組みを進めていました。担当者は「直線部では開業時とくらべ、かなり静かになりました」と話します。
【了】
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