青梅街道の「青梅の先」何がある? 新宿~青梅と真逆の顔 秘境を抜ける“裏ルート”

甲州街道の「裏ルート」の風景

 青梅街道は青梅駅を過ぎると国道411号の一部となり、JR青梅線と並走しながら山間部に入っていきます。カーブや起伏の激しい場所が増えてきて、それまでの都市型幹線道路とは様子が変わってきます。

Large 220208 oume 02
御岳登山鉄道のケーブルカー(画像:御岳登山鉄道)。

 しばらくいくと、登山者の間で人気のある御岳山のふもとに着きます。周辺のひなびた景色もさることながら、都心を遠く望む光景もおすすめ。麓から山頂付近までケーブルカーの御岳登山鉄道が運行されているので、自家用車で訪れた場合は麓の駐車場に駐めてケーブルカーを利用するのもよいでしょう。

 御岳山のふもとから青梅街道をさらに進んでいくと、東京都の最北西の街である奥多摩町に入ります。谷はますます狭くなり、川を挟んで並走していた吉野街道とも合流します。

 JR青梅線の終点・奥多摩駅周辺ではしばし温泉街の雰囲気が感じられますが、その先はいよいよ険しい谷間に。トンネルの数もだんだん多くなってきます。

 しばらくいくと、日本最大級の水道専用貯水池である奥多摩湖が現れます。くねくねした道の運転が続いたあと、しばらく眺めることができる奥多摩湖の景色は、水の清らかさと周辺の植物の鮮やかな色彩で心を穏やかにしてくれます。

 奥多摩湖を横目にさらに10分ほど進んだところに鴨沢橋という橋があり、こちらを渡ると東京都から山梨県の丹波山(たばやま)村へと入ります。

 山梨県に入ると、国道411号には青梅街道のほかに「大菩薩ライン」という名称がついています。これは、かつての街道の最大の難所・大菩薩峠に因んだものです。

 現在の青梅街道は、その大菩薩峠を北側に迂回する形で、標高1472mの柳沢峠を経由するルートになっています。柳沢峠の甲府側は特に厳しい山道で、2連続ループや連続ヘアピンカーブを含め、急勾配・急カーブが続きます。しかし改良工事が順次進められており、徐々に走りやすい道路になってきています。

【「青梅街道」のルートと道中の風景】

最新記事

コメント

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleのプライバシーポリシー利用規約が適用されます。