ソ連が生んだ怪鳥「世界最速のプロペラ機」とは? 爆速達成の“アシナガバチ”ルックス

速度の面ではジェット機に太刀打ちできないとされているプロペラ機で、史上最速を記録したのが、「アシナガバチ」のような形状が特徴の旧ソ連「Tu-95」です。どのような機体で、どんな特徴があるのでしょうか。

民間型の「世界最速のプロペラ機」はどんなものだったのか

 ゴリゴリの軍用機としてデビューした「世界最速のプロペラ機」Tu-95ですが、その派生型は民間航空の分野でも大きな活躍をしました。実はこの機、スピードももちろんですが、航続距離が長く、初期タイプは1万5000kmをノンストップで飛べたとも。また大容量であることも魅力でした。それを活かし、旅客型の「Tu-114」はデビュー当時、もっとも大型で、長距離を飛べる旅客機でした。

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JAL東京~モスクワ線開設の様子。アエロフロートのTu-114が使用された(画像:JAL)。

 実はTu-114の旅客型では胴体を拡張し、主翼を胴体下方に移動するなどの設計変更を加えています。そのため、余計に脚の長さが目立ち「アシナガバチ」感が増すルックスとなりました。旅客型に改修されてもなお、1万kmに迫るような優れた航続性能を持っていたことから、Tu-114は当時ソ連の国営航空会社だったアエロフロートの長距離路線で運航されており、日本への定期便も設定されています。

 Tu-114は東京五輪の際にVIP機としての飛来を経て、1967年から2年ほど、アエロフロートのモスクワ~東京(羽田)線の直行定期便が運航。当時、ソ連は「鉄のカーテン」の向こう側で、共同運行する日本航空(JAL)は、いわば“西側”の機種であるDC-8で運航を希望しましたが、これは叶わず。まずアエロフロート機のTu-114で、JALと共同運航をするスタイルにて開設されました。そのため就航初便は、胴体前方にJALのロゴが記入され、同社のCAも5名ほど乗務していました。

 Tu-114旅客機に筆者は搭乗した経験はないのですが、エンジン本体の振動と、二重反転プロペラから発生する独特の音がすごかったとか。

 32機製造されたTu-114旅客機を始めとする、Tu-95「ベア」系列の機体は、シリーズ類計で、500機以上が製造されたと記録されています。2020年には、最新派生型Tu-95MSMも初飛行したようですが、そのルックスは往年のTu-95そのままです。

【了】

【写真】2020年初飛行 Tu-95新型 色んな角度からみても「アシナガバチ」!

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コメント

2件のコメント

  1. 「プロペラ機らしからぬ高速走行を達成するエンジンは、」

    走行?飛行機のことはよくわかりませんが、離陸時、滑走路での走行が速かったってことですかね。

  2. プロペラ先端が音速を超えにくくするために回転数を抑えたのは解るのですが・・・

    その代わりに径を大きくしたら、やっぱり音速を超えやすくなってしまうのではないでしょうか

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