三陸鉄道が運行開始した日 国鉄が建設断念した路線を継承-1984.4.1

38年前の4月1日、岩手県沿岸に三陸鉄道が開業しました。

現在は全長160kmの長大ローカル私鉄

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田老駅に到着する宮古行き列車(2011年8月、乗りものニュース編集部撮影)。

 1984(昭和59)年の4月1日。三陸鉄道の北リアス線(久慈~宮古)と南リアス線(釜石~盛)が開業しました。

 北リアス線・南リアス線は、もともと国鉄の久慈線(久慈~普代)、宮古線(宮古~田老)、盛線(盛~吉浜)として、それぞれが部分的に先行開業していました。しかしそれらが繋がる前に、国鉄は工事の中断を発表。さらに開業済みの区間も廃止の対象となってしまいます。

 そこで岩手県や宮古市など関係自治体による第三セクターの鉄道会社が発足し、国鉄から事業を継承して存続させることとなりました。そして1981(昭和56)年の会社設立から2年半後のきょう、悲願の開通となったのです。

 国鉄末期に日本鉄道建設公団が建設した路線の特徴として、トンネルと橋梁によりできるだけ短距離で都市間をむすぶルートになっています。

 2路線に挟まれる宮古~釜石間はJR山田線でしたが、2011(平成23)年の東日本大震災で被災。この区間も三陸鉄道に移管されることとなり、2019年に運転再開。現在は久慈~盛間163.0kmのひとつの路線「リアス線」として運行されています。2022年3月現在、約4時間半かけて全線を走る列車が2.5往復運転されています。
 
【了】

【高いところを走る!三陸鉄道の風景】

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