3種全部ナゾ形状! 英ATI「新型旅客機案」 プロペラ6発/翼3つ/お腹ぼってり…なぜ?
いわゆる「ジェット機」の2種類
●ナローボディタイプ
エアバス社のベストセラージェット旅客機「A320neo」を参考機とし、全長は44.8m、全幅は39.3m。客席は最大横2-3-2列を配する180席仕様で、航続距離は最大2400海里(約4445km)、巡航スピードは450ノット(約833km/h)とされています。なお、ナローボディは通常「単通路旅客機」を指しますが、ATIでは「(単通路)のA320neoと同クラスの席数」の意味でこの用語を使用しているようです。
「FlyZero」のナローボディタイプには、いくつか設計に特徴があります。たとえば主翼、水平尾翼に加え、機首側に先翼(カナード)を備えた「三翼機」であること、胴体断面後部にかけ広く膨らんだ形状など。前者は上下方向の安定性向上のための設備で、後者は空気抵抗軽減のための設計とのことです。
●ミッドサイズタイプ
ボーイング社のジェット旅客機「767-200ER」を参考機とし、全長は59.6m、全幅は52.0m。客席は横3-3-3列を標準とする279席仕様で、航続距離は最大5750海里(約1万650km)、巡航スピードは473ノット(約875km/h)とされています。
「FlyZero」のミッドサイズタイプは胴体下部がぽっこりと膨らんでいるのが特徴。これは「チークタンク」というもので、後部の「メインタンク」と2か所に燃料を格納することで、航続距離を伸ばします。ちなみに、ナローボディ、ミッドサイズとも、参考機と比べて胴体の太さが一回り大きくなっています。これは胴体後部に水素燃料のメインタンクを備えるためです。
なおATIは資料の中で「ミッドサイズは開発のコストは高いが、リージョナルタイプより早く水素航空機が参入する可能性がある」といったコメントを残しています。
【了】
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