続々集まるNATO規格「155mm砲」でウクライナどう戦う? 対ロシア第二ラウンドへ

ロシアの侵攻に対抗すべく、アメリカを始め西側諸国が続々とNATO規格155mm口径の野砲や自走砲をウクライナに供与し始めました。これまでウクライナが使っていたのは旧ソ連規格152mmのもの。NATO規格だからこそのメリットがあるようです。

ここにきて火砲が大量に必要になったワケ

 ロシアでは、かねてより野砲は「戦場の女神」と称賛されてきました。遠距離から敵を叩いて戦力を削ぐばかりでなく、激しい砲撃で相手の戦意を奪うことができ、その状態に至らせたところで、直接交戦の戦車戦なり歩兵戦なりに持ち込むことができるからです。

 また、このような攻勢時だけでなく守勢に入った場合も、向かって来る敵を遠距離から叩いて数を減らしつつ「行き足」を鈍らせて、防御戦闘を有利に進めることができます。

Large 20220504 01
ウクライナ軍の122mm自走榴弾砲2S1「グヴォズジーカ」(画像:ウクライナ国防省)。

 しかし、2022年2月24日に開始されたロシア軍の侵攻(筆者はこれをロシア第1次攻勢と仮称します)では、ウクライナ軍は戦闘地域に市街地が多いという地形的な事情から、肩撃ち式の対戦車火器や対空ミサイル発射機を携帯した8~10名の分隊規模の部隊を多数前線に展開させ、建物や廃墟を利用した待ち伏せ攻撃で、ロシア軍の戦車を始めとした各種AFV、攻撃ヘリコプターなどに大損害を与えることに成功しました。

 ただ、このときの戦いでは、まだ自国の民間人が残る市街地に大規模な砲撃を加えるわけにはいかなかったので、ウクライナ軍の砲兵に大きな出番はなかったと言えるでしょう。

 しかし、ロシアが戦線を縮小・整理し、第2ラウンドともいえるドンバス地域で戦いを行う場合、その戦場は開けた場所が多く、市街地での戦いで活躍した対戦車・対空歩兵分隊の「隠れ家」が一転して少ないエリアとなります。そのため、ロシア第1次攻勢と同じ戦い方が難しくなるのです。そこで役に立つのが、昔ながらの砲撃による、敵の侵攻阻止、いわゆる「足止め」です。

【射撃シーンも】ウクライナが使用する多種多様な野砲&自走砲

ロシア軍のウクライナ侵攻 最新情勢 戦争はどうなっているのか

最新記事

コメント

記事ランキング

  1. 「USB挿しっぱ」でクルマが“故障”する? 三菱公式の投稿にSNS騒然 「一体ナゼ?」「これマジで起きるよ」
  2. 航行中の護衛艦「かが」の周辺に「巨大な海洋生物」が出現! 艦艇勤務ならではの光景を海自公式が公開
  3. 海自潜水艦 アメリカ海軍の“歴戦の揚陸艦”を標的に魚雷発射! 実弾演習で巨大な水柱があがる瞬間を公開
  4. 「断固たる措置を講じる」首都高公式ブチギレ! 「公平性を著しく損なう」非常識ドライバーに“鉄槌”…一体何が?
  5. バス運転士「辞めないで」 東京都が“給与の手当”を10年間補助! 独自の定着支援で「路線廃止」を防ぐ
  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. あと1年足らずで「現金でバス乗れなくなります」 全路線“完全キャッシュレス化”疑問に応えるサイト開設 京王バス
  3. ETCの手前で「ガシャン!」高速入口に吊るされた「黄色い鎖」の正体は? 傷つく覚悟で“あえてぶつける”超アナログな理由
  4. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  5. 航行中の護衛艦「かが」の周辺に「巨大な海洋生物」が出現! 艦艇勤務ならではの光景を海自公式が公開