防衛省にたった2式 幕張メッセで目立ちまくってた自衛隊の「走る管制塔」 お仕事の実際
通常管制との違いとは?
移動式管制塔を展開しての管制業務は、通常の航空管制とどう違うのか。ニコ超では、移動管制隊員の方々のトークショーが開かれており、ここで実際の業務について話を聞くことができました。
航空自衛隊の基地での管制だけでなく、被災地など、もともと管制塔のない場所での展開も多いため、通常管制とは業務が大きく異なるのだとか。何の設備もないところで、一から管制業務できるまでに整えることから始まるそうです。
たとえば、電源を確保するため電力会社から電気をひくための手続き、施工、非常用ディーゼル発電機の整備・運用、発電機の燃料確保などなど――これらを、1分1秒を争って行わなければならないといいます。
ちなみに管制シェルターのてっぺんにある、風を読むのにとても重要な風向風速計、いわゆる「風見鶏」と呼ばれるものは、一般的には鶏型をしていますが、移動式管制塔に設置されているのは飛行機型。これについては、航空自衛隊ならではの遊び心と言っていました。
移動管制隊は日本で唯一と言えるほどレアな部隊ですが、活動は決してレアではなく、「隊員の大半は1年のうち半分から8か月ほどは自分の基地(百里基地)にいられない」のだとか。つまりそれだけの期間、移動管制の任務に当たるため、日本各地に派遣されているということです。
東日本大震災の際には、津波被害を受けた宮城県の松島基地で展開したそうです。このときは基地の管制塔自体は使用可能だったため、レーダー支援を実施したとのこと。このように移動式管制塔は各地で起こる様々な災害の現場で活躍しており、私たちは気づかぬうちに、移動管制塔に守られているのでしょう。初めて目にした時「プレハブ小屋?」なんて思って申し訳ありませんでしたーーーっ!!
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