東海道新幹線「N700S」19編成を追加投入へ 2026年までに順次 廃材リサイクル強化

「全席コンセント車両」の利用機会がさらに増えていきます。

車いす利用客もより快適に

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最新の新幹線車両N700S(乗りものニュース編集部撮影)。

 JR東海は2022年5月27日(金)、最新型のN700S新幹線車両について、2023年度から2026年度にかけて19編成を追加投入すると発表しました。

 N700Sは2020年7月にデビューした東海道・山陽新幹線の最新車両。N700系の改良型であるN700Aの登場から7年ぶりの新型で、全席にコンセントが設置され、振動を軽減するアクティブサスペンションの導入など新機軸が盛り込まれています。外観ではN700系に比べ「下膨れ」な先頭形状で、先頭部側面にヒゲのようなラインがあるのが特徴です。

 計画では、2023年度に2編成、2024・2025年度に各7編成、2026年度に3編成が投入予定です。

 追加投入される編成は、初期型にくらべて変更点がいくつかあります。まず、多目的室の窓の位置が既存車両よりも高くなります。車いす利用客が車窓を見やすくなるための工夫です。また、車いすスペースのコンセントが足元から窓枠直下に変更となります。

 また、N700Sには新幹線の廃車スクラップのアルミ素材が再利用されています。これまでは荷物棚など内装部材に再生材が使われていましたが、増産車では車体の屋根部も再生材が使われるようになります。アルミニウムの精製には多くの電気を必要としますが、これを再生利用することで、1編成当たりCO2を50トン削減できるといいます。

 ことし5月から試験導入されている、7・8号車間のデッキ部のテレワーク用スペース「ビジネスブ―ス」については、追加投入車両への導入は「試験導入の結果をうけて、別途検討します。現時点では未定です」(JR東海)とのことです。

【了】

【N700S「増産車」の変更点を見る】

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