東日本大震災、そのとき自衛官の妻は 「今こそ行かなくちゃ」夫はそう言った
いつまた大災害が起きてもおかしくないから
やこさんは、かつてスマトラ島沖地震の救助活動に参加し、「海上自衛官でよかった」と、自らに課せられた任務の意味を再確認したそうです。そして、いま日本で起きているピンチに、自分たちが必要とされていると。
防衛大学校第一回卒業式の訓示における、当時の内閣総理大臣、吉田 茂の言葉の中に
「自衛隊が国民から歓迎され ちやほやされる事態とは、(中略)国民が困窮し国家が混乱に直面している時だけなのだ」という一節があります。
この葛藤に満ちた言葉を胸に、困難に立ち向かっている人たちがいる。ならば私も、自分にできることを精一杯しながら家族、すなわち夫であるやこさんの帰りを待とう、そう思えるようになりました。
この地震は私たちだけではなく、多くの人の意識を変えたと思います。
その後、我が家は年に一回、防災用品の見直しをしています。日本は災害大国ですから、またいつ大きな災害が来るかわかりません。これを読んでいる方も、どうか今一度、備えを見直してみてくださいね。
【了】
Writer: たいらさおり(漫画家/デザイナー)
漫画家・デザイナー。夫のやこさん、娘のみーちゃんと暮らすのんきなオタク。海自にはまってからあれよあれよと人生が変わってしまった。著書「海自オタがうっかり『中の人』と結婚した件。(秀和システム)」「北海道民のオキテ(KADOKAWA中経出版)」各シリーズ発売中。
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