JR北海道 2021年度も全線区で赤字 営業係数3000超も コロナ緩和も収支依然厳しく

特急列車の走らない路線が特に厳しくなっています。

収益自体は前年度比で増加

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北海道のローカル線は厳しい状況が続く(草町義和撮影)。

 JR北海道は2022年6月3日(金)、運営する鉄道の2021年度の線区別収支を発表しました。

 営業収益は、コロナ禍を取り巻く情勢がやや緩和したのをうけ、2020年度より46億4700万円増加した459億8600万円でした。2019年度の782億8000万円に対しては依然厳しい数字ではあるものの、前年度よりわずかな回復が見られています。営業損失は前年から約51億円減少の790億600万円でした。

 線区別にみると、函館本線の小樽~札幌~岩見沢間、室蘭本線・千歳線の苫小牧~白石間、札沼線の桑園~北海道医療大学間を合わせた「札幌圏」の営業損益は、前年度より約30億円改善しマイナス148億5900万円でした。

 北海道新幹線(新青森~新函館北斗)は、営業収益は前年度比で約12%増加の45億5300万円。一方で設備修繕の増加により、損益としては4億2900万の営業損失拡大となっています。

 輸送密度は2020年度に比べ、コロナ情勢の緩和で概ね改善しているものの、根室本線の帯広~釧路間では11%減、日高本線で19%減となっています。

【営業係数「ワースト5路線」年度別推移と車窓風景】

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