他県も追随する? 奈良の県民割“GoTo並み”に独自拡大のワケ 先駆けて全国対象に

まもなく事業が終了する「県民割」について、奈良県が対象地域を県内から全国に拡大し、7月以降も継続します。奈良県独自で“GoTo”のようなキャンペーンを展開することになりますが、他地域も追随するでしょうか。

予算規模69億1800万円、県外利用者最大70%を還元

 新型コロナの再流行で中止に追い込まれた「GoToトラベル」に代わって、都道府県エリア限定の「県民割」が活況です。奈良県はこの県民割を前進させた「いまなら。キャンペーン2022プラス」で、全国の利用者対象に宿泊・旅行割引を実施することを発表しました。

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名阪国道。中京圏から奈良へ至るメインルートとなっている(画像:国土交通省)。

 荒井正吾知事は2022年6月8日に開催された定例会見で次のように話しました。

「対象者は(現在のところ県民だけですが、7月以降は)奈良県および奈良県外在住者、日本在住者ということになります」

 現在実施中の奈良県の県民割「いまなら。キャンペーン2022」は奈良県在住者に限定しています。この実施期間が終わった7月1日から県外在住者にも拡大し、現行の県民割にはなかった地域クーポンの配布もプラスするキャンペーン、その名前も「いまなら。キャンペーン2022プラス」。奈良県が先駆けて、対象者を全国に拡大します。

「宿泊施設や旅行会社、インターネットで申し込んで、実際に来ていただくことによって割引が受けられる。実績主義で予算額に達するまでのキャンペーン。2月28日までの実施で余るかもしれないし、足らなくなるかもしれない。予測は尽きませんが、今までにない予算規模69億1800万円で出させていただく」(荒井知事)。

 宿泊・旅行代金(税込)の50%を割り引くもので、1人1泊の上限は5000円、最大7泊まで。さらに、その割引にプラスして県内の土産店などで利用可能な地域クーポン最大2000円(県在住者は最大3000円)を配布します。例えば、1人1泊1万円の宿泊をすると7000円分の還元を受けられることになります。

 キャンペーン対象は宿泊だけでなく、日帰り周遊などの旅行にも適用されますが、マイカーや列車で奈良県に行く“移動”だけでは対象になりません。奈良県観光力向上課はこう説明します。

「旅行の全国統一的なルールが決まれば、それに従いますが、今のところの奈良県のルールでは、交通を含め観光地などで消費を伴うパッケージ旅行が対象です」

 2022年7月1日~2023年2月28日の利用で、2022年6月27日以降の予約が対象。ワクチン3回接種済や検査陰性の提示が必要です。「2022プラス」を取り扱う旅行代理店や宿泊施設、地域クーポンが利用できる土産店、飲食店などの店舗は募集中で、県内の宿泊施設を対象にした説明会が始まったばかり。すでに7月1日以降の予約をしている宿泊施設が2022プラスの対象となった場合は、予約の取り直しが必要となる可能性があります。

【全国スタンダードになるかも】県外利用者も対象の「いまなら。キャンペーン2022プラス」 画像で見る

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