やっぱ似てきた? 日本の次期戦闘機と英「テンペスト」新コンセプト 開発計画“統合”の可能性
日英の新戦闘機の開発は「統合」されるか
今回ファンボロー・エアショーで展示されたテンペストの新しいコンセプトモデルは、この技術実証機の開発に向けて作られたものですが、このモデルと、その延長線上にあるテンペストの技術実証機が、そのままテンペストの実用機になるわけではありません。
なぜならばテンペストの開発計画に、日本とイタリアが大きく関与する可能性が大きくなっているからです。
7月14日付のロイターは日英の関係者の話として、イギリスが進めているテンペストの開発計画と、航空自衛隊のF-2戦闘機を後継する次期戦闘機の開発計画を統合し、新たな共同事業を立ち上げる方向で調整を進めていると報じていました。
前に述べたチーム・テンペストの会見では、日本、イタリアとのさらなる協力関係の強化・深化に向けた話し合いが進められていることが明らかにされています。また、19日にファンボロー・エアショーを視察に訪れたイギリスのベン・ウォレス国防相も、記者からの囲み取材に答える形で、日本、イタリアとの間で新戦闘機の開発に向けた協議を進めており、2022年末までに具体的な協力計画が策定できるとの見通しを示しています。
日本とイギリスは、テンペストと次期戦闘機への搭載を見据えたエンジンの技術実証機の共同開発と、やはりテンペストと次期戦闘機のレーダーへの適応を視野に入れたレーダーシステム「JAGUAR」の共同研究を進めていますが、今後の協議次第では、ロイターが報じたように、日英両国の開発計画が統合される可能性は十分あると、筆者(竹内 修:軍事ジャーナリスト)は感じました。
予算獲得のために防衛相がでっち上げた妄想の基になった計画なので、統合されるのは当然のこと。訳の分からない口出しなどせず、素直に予算だけ渡せば計画はスムーズに進むだろう。既に世界で使用されているSONYや東レなどもあるが、それ以外の日本が出せる技術を使ってもらえるように今から働きかけていくべきだろう。
防衛大臣が予算獲得しようとするのは当然の動きで、なんら批判されるいわれはない。