英次世代機「テンペスト」どんな戦闘機? YF-23似のシルエット、そのコンセプトとは

イギリスがユーロファイター「タイフーン」の後継機にあたる次世代戦闘機のコンセプトを発表しました。具体的にどのような戦闘機になるのでしょうか。

英ファンボロー国際エアショー、2018年最大の目玉は…?

 イギリス国防省は2018年7月16日(月)、イギリスで開催された「ファンボロー国際エアショー」の会場内に設けられたBAEシステムズ社(イギリス)の展示場で、イギリス空軍の「Combat Air Strategy(新戦闘用航空機戦略)」を発表。同時にその新戦闘用航空機戦略で開発される新戦闘機「テンペスト」の概念を形にした大型模型をお披露目しました。

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お披露目された「テンペスト」の大型概念模型(竹内 修撮影)。

「Combat Air Strategy」の発表会と「テンペスト」のお披露目式典には、イギリスのギャビン・ウィリアムソン国防相やイギリス空軍のスティーブン・ヒラー参謀総長などの高官が出席し、ウィリアムソン国防相は会場で行なったスピーチで、「イギリスは1世紀に渡って世界をリードし続ける存在であり、『テンペスト』の開発は今後もその地位を保つための戦略です」と述べています。

 イギリス空軍は現在、ユーロファイター「タイフーン」とパナヴィア「トーネード」の2種類の戦闘機を運用しています。「トーネード」は2019年春に退役してF-35Bと交代しますが、「タイフーン」は2040年ごろまで運用される予定となっています。今回発表された「テンペスト」は「タイフーン」を後継する新戦闘機で、イギリス国防省は20億ポンド(およそ2925億円)を投じて「テンペスト」の開発に必要な技術の調査研究を行なった上で2020年末までに「テンペスト」の概要をまとめ、2035年までに実戦配備を目指す方針を明らかにしています。

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2019年3月に全機が退役するイギリス空軍の「トーネード」(竹内 修撮影)。
2040年代まで運用されるイギリス空軍の「タイフーン」(画像:ユーロファイター社)。
イギリスが第二次世界大戦中に開発したホーカー「テンペスト」(画像:イギリス空軍)。

 テンペストは英語で「嵐」を意味する単語で、イギリスの生んだ劇作家ウィリアム・シェイクスピアの書いたロマンス劇のタイトルにも使われています。イギリスは第二次世界大戦中にも同名のホーカー「テンペスト」という戦闘機を開発していますが、この「テンペスト」は同じホーカー社が開発した「タイフーン」の後継機として開発されたもので、ドイツが開発した世界初の巡航ミサイル「V1」の迎撃などで活躍しました。ユーロファイター「タイフーン」の後継機の名前を「テンペスト」としたのは、歴史を重んじる、なんともイギリス人らしいセンスと言えるでしょう。

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コメント

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2件のコメント

  1. みんな「風」っぽい名前

  2. フランスやドイツとかは共同開発で組まないのだろうか? もしかして「日本なら言う事聞くだろう」って事か? 実際ユーロファイタータイフーンの時には、フランスが言う事聞かなかった訳だし。