えぇぇ農業用!? アメリカ特殊作戦軍の軍用らしからぬ新型 なぜ選ばれた?

アメリカ特殊作戦軍が「武装監視」航空機に選んだのは、なぜか“農業用”の航空機でした。どのような点が魅力だったのでしょうか。その使い勝手は、軍用機らしからぬ見た目とは裏腹のようです。

軍用機っぽくない…AT-802Uの使われ方

 AT-802Uを写真などで見て、「軍用機っぽくない」と思う人も少なくないことと思います。それもそのはず、AT-802Uは農業用機をベースに開発されています。

 ベースとなった農業用機AT-802を開発したエアトラクターは、同社の創業者である故リーランド・ショー氏が1973年に発表した農業用機のAT-300の成功を受けて、1978年に創業された企業です。

 AT-300はお世辞にも格好が良いとは言えませんが、シンプルな構造故に故障が少ない点が農家以外からも高く評価されていました。

 その後、1990年にAT-802が初飛行します。同機はAT-300の基本設計を踏襲しつつも機体の規模が大型化され、動力をピストン・エンジンからターボプロップ・エンジンに変更して航続距離が長くなったことから、アメリカ南方軍が麻薬密輸監視用に導入したほか、イスラエル空軍やクロアチア空軍などに消防用機として採用されています。

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2009年のパリエアショーで初公開されたAT-802U(竹内 修撮影)。

 エアトラクターには本格的な軍用機型を開発する意志も能力もありませんでしたが、航空・防衛企業のIOMAXが、この機に着目します。同社は既存の航空機や車両などのプラットフォームに、やはり既存の兵装や電子装置などを統合する形で新兵器を開発したり、既存兵器の能力向上などを手がけたりしている企業です。

 IOMAXは、アメリカ空軍が対テロ戦争などへの使用を想定して導入計画を打ち出していた、安価なISR/軽攻撃機「LAAR」(Light Attack/Armed Recinnaissance)として、AT-802をベースにした軍用機型のAT-802Uを開発、2009年のパリエアショーで発表しています。

【大変身】農業用機AT-802の“武装した姿” 画像で見る

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