目的地の「富士山上空」は厚い雲が…どうする? FDA「悪天候時の遊覧チャーター」の工夫がアツい
天候だけはどうすることもできませんからね~。
「当該便乗客限定の動画」も
台風の発生をはじめ、全国的な悪天候に襲われた2022年のシルバーウィーク。このようななか、静岡を拠点とする航空会社のFDA(フジドリームエアラインズ)らが、岩手・花巻空港を発着し富士山を遊覧飛行するチャーター「フジヤマ遊覧フライト」を9月23日に実施しました。しかし、この日は運悪く厚く雲が垂れ込め、「上空から富士山の景色を楽しむ」という本来の目的は果たせそうにありません。このようななかでも、FDAの遊覧チャーターは乗客を楽しませる工夫を行っていました。
こういった遊覧チャーターでは、あらかじめ数パターンの飛行ルートを用意することで、天候が良好でなくても旅客が景色が楽しめるように企画されていることが多く、今回の遊覧飛行でもそれは同様。「フジヤマ遊覧フライト」は富士山ルートが厚い雲に覆われてしまっている状況であったため、いくつかの選択肢のなかから、比較的天候の改善が見込まれる岩手・秋田・青森を遊覧するルートでの飛行を、当日に決定しました。
同日15時24分ごろに花巻空港を離陸した遊覧チャーター便は、離陸し10分弱でシートベルトサインが外れます。予定飛行時間は1時間10分です。フライトのハイライトは、男鹿半島・八郎潟上空での低空旋回。機長の説明によると、このときの高度は1200mだったそうです。フライトの多くの時間、外の景色は雲でほぼ真っ白な状況だったものの、低空旋回の際はFDA側の”読み”があたったようで、外の景色を見ることができました。
また、FDAでは、運悪く悪天候下の遊覧飛行に乗ることになってしまった乗客に対し、特別なメッセージカードを配っています。カードにはQRコードが記載されており、それを読み取ると、当該便の乗客に向けたFDAからのメッセージ動画が閲覧できました。こういったところも、同社の遊覧チャーターの工夫のひとつでしょう。
【了】
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