飛行機トイレ 出たブツは200km/h以上で機内疾走していた 超高速排せつ物処理の仕組み

旅客機の化粧室では、バキューム式のものが採用されるのが一般的ですが、乗客が用を足したあとの「落とし物」は、超高速で配管を駆け抜け、タンクに収められます。なぜ高速運搬がされ、またどのように行われているのでしょうか。

A380の場合 配管を駆け抜ける速度は約210km/h

 2020年2月現在、一般的になっている旅客機の化粧室(ラバトリー)といえば、流す際に「シュゴ」っと大きな音を出し、用を足したあとのいわゆる「落とし物」が吸い込まれるのが特徴の、バキューム式(真空式)のものです。この「落とし物」はどこにいくのでしょうか。

 実は現在の旅客機の多くで、機体後部などに「落とし物」を貯めるタンクがあります。旅客が洗浄ボタンを押し、流されたものはそこに貯められ、目的地到着後など地上でラバトリーサービスカーという専用車で回収されます。

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ANAのエアバスA380型機の化粧室(2019年4月、恵 知仁撮影)。

 このタンクに向かうまでの「落とし物」は、機内の配管を通ってタンクまで至るわけですが、その配管を駆け抜けるスピードは、非常に高速です。

 たとえば総2階建てのエアバスA380型機の場合、2007(平成19)年にトイレの試験装置を用いた、内容物のタンクに収められる様子が報道陣に公開されていますが、このときの内容物の速度は、F1カーにも匹敵するおよそ時速130マイル(約210km/h)とされています。

 現行の旅客機の多くでは、先述のとおり機体後部にタンクを備え、そして化粧室は機体前方にも見られます。先出のエアバスA380型機は、全長約73mと非常に大きな胴体を持っており、最前部のトイレから最後部のタンクまでの距離も、相応の長さになります。F1カーにも匹敵するスピードを出せるほどの吸引力がなければ、タンクに「落とし物」を収めることができないのです。

 ではこの高速運搬、どのように行われているのでしょうか。

【図】「ハイテクジャンボ」のバキューム式トイレの作り

 
    
 
    

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