「軍がクーデターで国盗り」その後はどうなる? ブルキナファソの軍容と「政府承認」

アフリカのブルキナファソで、今年2度目になる軍事クーデターが発生しました。こうした軍事力を背景とした「国盗り」は、現代国際社会においてどのように扱われるのでしょうか。「クーデターのその後」を国際法の観点から解説します。

政府承認をしないままお付き合いするケースも…?

 しかし、近年ではこうした政府承認そのものを行わず、単に新政府との外交関係を結ぶかどうかを判断するにとどめる、いわゆる「政府承認の廃止」が、アメリカやイギリスなど主要国の間で見られるようになっています。

 これにはさまざまな理由がありますが、たとえばある国で誕生した新政府が、旧政府を打倒する際に非人道的な手段を用いた場合、政府承認をすればその非人道的な手段の実行をも承認することになりかねないことなどが挙げられます。

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ブルキナファソ空軍も配備するEMB 314「スーパーツカノ」軽攻撃機。写真はアメリカ空軍の軽攻撃機選定でテスト中の同機(画像:アメリカ空軍)。

 日本はこうした国々とは異なり、現在でも政府承認の実施を維持しています。

 2022年10月現在、外務省のホームページにある「ブルキナファソ基礎データ」によると、ブルキナファソ政府はラッシーナ・ゼルボ首相をはじめとする2022年1月の軍事クーデター以前の状態のままとなっており、また軍事クーデターを受けて発表された外務報道官談話においても、軍の一部兵士によるクーデターを強く非難したうえで、「ブルキナファソにおいて憲法に基づく秩序が早期に回復されるよう呼びかけます」と明記されています。

 したがって、現在のところ日本はブルキナファソにおけるクーデターの結果生じた勢力に対して政府承認を与えていないと考えられますが、今後の動向に注目が集まります。

【了】

【地図】「ブルキナファソ」ってどこ?

Writer:

軍事ライター。現代兵器動向のほか、軍事・安全保障に関連する国内法・国際法研究も行う。修士号(国際法)を取得し、現在は博士課程に在籍中。小学生の頃は「鉄道好き」、特に「ブルートレイン好き」であったが、その後兵器の魅力にひかれて現在にいたる。著書に『ここまでできる自衛隊 国際法・憲法・自衛隊法ではこうなっている』(秀和システム)など。

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