EV充電「火力じゃ意味ない」再エネで満タンに! 国内“最速”充電器開発の裏に不都合な事実

再生可能エネルギーを巨大電池に溜めて船で運ぶ「電気運搬船」事業を目指すパワーX社が、それに先駆けEV充電ネットワーク事業を開始。その充電スピードは国内最速、かつ再生エネルギー100%で、課題を解決するといいます。

棄ててる電気「蓄えて使おう」

「現在のCO2排出量の42%は発電、15%は自動車です。この15%にコミットできると考えました」。伊藤社長は今回のEV充電事業の発端をこう話します。

 多くのEVは、昼間に走って夜間に充電します。その時間帯は太陽光で発電できず、再エネの発電率が減少。最大の電力消費地である東京は、再エネ率が最も低く、93%を火力発電に頼っているといいます。

「太陽光発電が拡大傾向にありますが、日中に発電した電気は溜められていません。夜の需要のために火力発電をガンガン稼働させ、昼間の太陽光発電は捨てているのです。環境にいいと思ってEVに乗っていても、その電力が火力じゃ意味がありません」(伊藤社長)

 今年最も需要が高かった日で、消費と発電のバランス調整により余剰となった電力は1日2GW、すなわち原発2基分だといいます。これが、2030年には1日最大約16GWまで拡大する予想だそう。

 そこで、蓄電池に余剰電気を蓄え、「再エネ100%の超急速充電ステーション」を実現するといいます。これによりピークシフトを実現し、価格の安い時間帯の電気を使うことでコストを下げられるとのこと。EV充電の具体的な費用は明かされなかったものの、「少なくともガソリン給油よりはお得だと感じてもらえる価格」になる見込みだそうです。

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蓄電池はプレハブ小屋より一回り小さいくらいの大きさ。筐体ごとトラックで運ぶことも、分割して運び現地で組み立てることもできるという(中島洋平撮影)。

 ちなみにこの蓄電池、小型化が必要な自動車向けのようにニッケル、マンガン、コバルトといったレアメタルを使わず、リン酸鉄を使っていることから、調達のめども立っているそう。これをパワーXは国内で製造していきます。

 顧客向けにはスマートフォンアプリを介して、EV充電の予約、機器の起動、決済までを全て行えるようにするといいます。そのアプリを介して店舗のクーポンなどを配信し、充電の隙間に店を利用してもらうといったことも行っていくそう。パワーXの森居紘平EVチャージステーション事業部長は、「非常時の電源にもなるのでBCP対策にもなります。適した立地を持つ企業さんはぜひパートナーになっていただきたい」と訴えました。

【了】

【建造中】パワーXの本命「電気運搬船」ほか 写真で見る

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コメント

1件のコメント

  1. (EV側の)バッテリーの劣化も超急速になりそう。

    あと、

    >高速道路SAなどの電源でも出力30~50kWhなので、1時間以上かかります。

    単位はkWhではなく、kWでは?

    容量や累積量を表すにはkWh、ペースを表すにはkW

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