津波被害の救助の前に“毒ガス検知”ナゼ? 全国の消防が集結 過去最大の合同訓練超リアルだった!

7年ぶり6回目となる「緊急消防援助隊全国合同訓練」が静岡県で実施されました。この訓練は全都道府県から集まった消防隊がワンチームで災害対処訓練を行うというもの。今回は過去最大規模で初の試みもあったようです。

津波災害なのに有毒ガスを想定 なぜ?

 ここでは想定する発災から24時間が経過し、海水が引いたという状況から訓練が開始されます。まずは地元の磐田市消防による有毒ガスなどの検知活動です。なぜ、有毒ガス検知から開始されるのかといえば、多くの家屋が津波に流された場合、可燃性のガスやその他の有毒物質も漏洩している可能性があるからです。この危険な環境に部隊を投入することは二次災害を発生させる可能性があるため、まずは救助隊の安全を確保するという観点から訓練が始まりました。

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静岡県で開催された「第6回緊急消防援助隊全国合同訓練」の様子。写真でも福井県、兵庫県、大阪府などから集結していることがわかる(武若雅哉撮影)。

 説明によると、仮にこの有毒ガス検知作業中に要救助者を発見しても、検知作業に係る隊員は少数であるため、要救助者の情報を本部に伝達するのみで、彼らが直接救助活動にあたることは稀だそうです。

 これは要救助者を見捨てているワケではなく、増援に来る多くの部隊を受け入れ、一斉に救助活動に当たる方が、より効率的で安全に多くの要救助者に対処することが可能であると考えられているからです。とはいえ、緊急を要する場合には、ガス検知作業を中断して人命救助にあたる場合もあるとのハナシでした。

 こうした検知作業と平行して行われているのがドローンによる局地的な被害状況の確認と、増援部隊の受け入れです。発災から既に24時間以上経過しているため、続々と現地に到着する遠方の部隊を次々と指定された駐車スペースへと誘導します。

 遠方から集まった救助隊の隊長などに対して行われるのが、その段階での被害状況の報告と、担当する救助作業の割り振りです。これは想定上の被害地域である磐田市消防が音頭を取って行われます。ここでポイントとなるのは、たとえ上位組織である総務省消防庁の職員が駆け付けたとしても、指揮を執るのは地元消防だという点です。総務省消防庁の職員は、あくまでも地元消防のサポートに徹するそうです。

 各救助隊に必要な指示が与えられると、各隊はそれぞれの救助活動場所へと向かっていきます。ただ、近年の地震災害を受けての想定といえたのが、救助活動中に2度目の地震を検知するという点でした。

 次々と搬出される想定上の被災者たちを救急車に乗せ、病院などへと後送している最中に新たな地震を検知、これにより二次災害の恐れがあるとして全救助隊へ一時退避命令が発令されたところで、初日の訓練を終えました。

【ミキサー車や8輪バギーも!?】自衛隊や国土交通省も参加した緊援隊訓練の様子

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