海外旅行復活のカギは「ココでしょ!」 ANA井上社長が語る「ハワイの変化」 新スタイルの旅行の発信地に?
井上社長が掲げる「新たなハワイの過ごし方」
ANA井上慎一社長はこれからのハワイ旅行は先述の変化点に沿った、リジェネラレルティブ・ツーリズム(再生可能ツーリズム)でなくてはならないと考えています」と話します。
「環境を保全するために観光客を増やすという取り組みではなく、ANAが1便飛ばすたびに街のどこかがキレイになるとか、街のなにかが再生されるようなツーリズムが求められるのではないかと思います。もちろんお客様がたくさん来るには越したことはないですが、環境に配慮のないツーリズムは、もう(現地の方に)受け入れられないのではないかと……。受け入れられるようにするために、先述したようなサイクルが求められるのではないかと思います。たくさん送客すればするほど、街がキレイに、再生されるのであれば、それはサスティナブルですよね」
現在井上社長が思い浮かべているハワイ線の企画について聞くと、次のように話します。
「ハワイにはツーリズムの種がいっぱいあります。たとえば通信講座の途中で挫折してしまった『ウクレレ難民』の方をハワイにお誘いできればなと思ったり、ホヌ、つまり『ウミガメ』の放流を体験したりですとかもいいですね。また、ハワイではクジラが来るシーズンに、ボランティアの方が来たクジラの頭数を数えるのですが、それを体験していただいたりするのもアリかもしれません。ほかにも、若い方を中心に精神的に傷められてしまった日本の方に対して、ハワイに来て癒やしていただき、もう一度『よし頑張るぞ!』と思っていただけるような場に出来ればなど、考えられる企画は枚挙にいとまがありません」
「ハワイはみなさんの注目を大きく浴びます。そのことで今後、ハワイ以外の海外旅行の渡航先でも『ハワイでやったケースをここでもやりませんか?』といわれるケースもあるでしょうし、そういった意味では(今後ホノルル以外の海外旅行の就航地を発信していくうえで)、ハワイはショーケースになるんじゃないかなと予想しています」。井上社長はアフターコロナの就航地として、ハワイに注力する理由をこのように説明します。
【了】
Writer: 松 稔生(航空ライター)
国内航空会社を中心に取材を続け、国内・海外を奔走する日々を送る。ゆとり世代。
ANAが1便飛ばすたびに街のどこかがキレイになる?
運航機体がA380になって
エンジン基数も輸送人数も増えているので矛盾しているのでは?
しかし同じインタビューで3本も記事をあげる
乗りものニュース松 稔生(航空ライター)