大阪駅の新地下ホームに「全部動くホームドア」出現 ネットでは「近未来ふすま!?」と騒然
JR大阪駅の新たな地下のりば「うめきた地下駅」の工事現場が公開。完成に近づいていて、新機軸のホームドアが動く様子もお披露目されました。
2023年春の開業に向けて大詰め
JR大阪駅で行われている、周辺の再開発と駅のリニューアル。2023年春に「うめきた地下駅」「西口」が新設され、大きな変化を迎えます。「うめきた地下ホーム」は駅北西を通る貨物線を地下化して開業するもので、これまで大阪駅を素通りしていた関空特急「はるか」や和歌山方面行き「くろしお」が停車するようになります。さらに将来的には、なんば駅から伸びる「なにわ筋線」がつながり、南海も乗り入れてくる計画になっています。
「うめきた地下駅」はグランフロント大阪の脇に新設入口を持ち、そこから地下1階のコンコースを経て、地下2階にホームがあります。緩やかに湾曲した2面4線のホームは、関空方面側から21番線~24番線となっています。
目玉的存在が「フルスクリーンホームドア」で、床から天井まで全体を遮蔽するホームドアです。それだけだと平成初期から新交通システムや東京メトロ南北線、京都市営地下鉄東西線などで採用されていましたが、今回導入されるのは「ドア全体が自在に動く」「ドア全体がデジタルサイネージになる」というもの。特に、複数の特急車両や一般電車の入線が予定されるなか、バラバラのドア位置に対応するために、「やってくる電車のドア位置にあわせて」ホームドアが動くことになったのです。
担当者によると、ドアの開口パターンは100を超えるそう。車両のドア位置や編成両数だけでなく、「停車位置が1mズレた」などの場合にも対応しているそうです。ドアにはセクションごとにセンサーがあり、支障を検知するとドアの開閉が一時停止する仕組みになっています。
サイネージが起動していない間は、全面ガラス張りといった見た目のホームドア。開口の瞬間は、数枚が同時に同じ方向へ動き出し、最大で「開口部:非開口部=4:1」ぐらいまで大開きとなります。実際の運用ではドア前の必要最小限のみが開くようになっていますが、その開口部も列車ごとに変化するため、開業後が楽しみです。
先にドアの開閉の様子を動画で公開したところ、「まさに近未来」といった声の一方で「大屋敷のふすまじゃん」「日本伝統の障子みたい」といった感想もあり、はからずも温故知新を体現しているかのような、興味深い反応となっていました。
この「フルスクリーンホームドア」、まずは21番線のみに設置されて開業を迎えます。工事担当者は「新機軸の多いドアのため、まずは1つののりばで運用性を確認していきます」としています。
【了】
ホームドアの扱いは駅員でしょうか?リモコンでしょうか?